カリウム40

天然の放射性元素カリウム40。存在比は地球上の全カリウムの0.0117%。カリウムがあれば必ず含まれるというもの。その放射能としては、ベータ線を放出してカルシウム40となる(89.3%)か、軌道電子を捕獲してアルゴン40(放射性)になり(10.7%)、この時にはガンマ線が放出される。

カリウム1gの放射能強度は30.4ベクレル(Bq)。

経口摂取の場合の被曝量への換算は以下の通り、ついでなのでヨウ素とセシウムも合わせて記す。
カリウム40  6.2 × 10 exp -3 μS/Bq
ヨウ素131  2.2 × 10 exp -2 μS/Bq
セシウム137 1.3 × 10 exp -2 μS/Bq

ホウレンソウのカリウム含量は1.1g/kg。
よって、ごく普通のホウレンソウ1kgには33Bqのカリウム40由来の放射能があり、もしそのカリウムが全量体に吸収されたら、約0.2μSの内部被爆を受けることになる。
1日にホウレンソウ1kgも食べないが、平均した食事や水によるカリウム摂取量は成人3.3g/日という数字もあるから、これは約100Bqとなり、1.3μSになる量だ。

年間の天然被曝量は日本では1mS/年程度(世界平均では2.4mS/年)なので、1日当たりは2.74μS(世界平均では6.58μS)を毎日浴びているはずだ(外部被爆)。

成人一人当たり140gのカリウムが体内にあると言われており、1日当たり4000Bq、つまり24.8μSの自然な体内被爆があることになる。

人間は毎日4000Bqのカリウム40を抱えて生活し、水や食事から100Bqを体内へ取り込み、体内カリウム全体から24.8μSの自然被爆を受けている。年間では9mS/年であり、天然被曝量の9倍(世界平均では3.8倍)だ。

野外から受ける線量1mS/年(2.74μS/日)を上回ったら本当に危険なのか。それ以上に体内には天然の放射能がある。日本人の好きな海草や野菜、茸にはカリウム40がたっぷり含まれている。干し椎茸700Bq/kgや干し昆布2000Bq/kgなど。これらを食べて毎日100Bqを摂取している。

何カ所かの自治体で野菜のセシウム137の測定値が発表されている。直近の数字では高いところで200Bq/Kg程度(ホウレンソウ)、低い方はセシウム由来かどうかは不明の測定値で数十Bq/kgだ。低い方はカリウム40由来のレベルだろう。

高い方の200Bq/kgによる内部被爆があるとして、2.6μSになる。体内の自然な放射線による被爆量の10%程度。当然、1kgも野菜食べない。もし2000Bq/kgでもようやく体内放射線量レベルだし、それを1食100g程度を食べてもやはり体内存在量の10%程度。

セシウム137の比放射能は3.2 × 10 exp 12 Bq/g。
よって200Bqというのは、6.25 × 10 exp -11 gのセシウム137に相当する。
ホウレンソウ1kgに含まれるカリウム1.1gのうち、5.68 x 10 exp -11の割合、
つまり56.8pptという濃度である。

低くて安全だと言いたいわけではないが、得たいの知れないものという見方ではなく、量や濃度を明確にした出来るだけ客観的な分析と考察が必要だ。汚染と言えば汚染であるが、セシウムについてはセシウムそのものに毒性がないということから、比放射能を考慮し、天然のカリウム40の放射線量以下まで薄まるのであれば、もはや天然の放射能と区別がつかなくなる。

高濃度の汚染はなるべく封じ込めて回収や段階的除去を検討する。低濃度であれば、自然循環の流れに乗せる。きちんと科学的な論立てをして方針を示していけば何も難しい話ではないと思う。

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