トマトの様子、そして炭循農法を考えてみる。




6/8にボカシ+落ち葉+麦藁マルチをしたトマト(http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1508647148&owner_id=3812052)ですが、葉色が変わり、果実も肥大し、節間も伸びて来ました。第二花房も開花し始めています。落ち葉の下はボカシに糸状菌がびっしりと生えており、食菌性のササラダニやトビムシ、それらを食べる甲虫やクモなどが動き回っています。ボカシに生えているカビは土や落ち葉から出てきたようです。カキガラもそのカビに覆われており、こういう方法なら水溶性カルシウムとして土壌生物やトマトに有効に働くかもしれません。トマトの表層根はこのカビや小動物のカーニバル領域のすぐ近くまで迫って来ていました。作業的にはここで支柱立てをして、第二花房が咲き揃いしだい通路のクローバーを刈り敷きし、養分供給量を増やします。そろそろ養分供給レベルを上げていかないと第4~5花房が落花してしまう。遅れずにタイミング良く作業していきたいです。

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ここまでの流れを整理してみよう。

ここのトマトは堆肥も含めて元肥なしでスタート。定植のすぐ後に落ち葉と麦藁のみのマルチをして落ち葉に住んでいる土壌生物たちが環境になじむのを待ちました。トマトは若苗で定植し、開花までに2週間かけてじっくり根を張らせておく作戦でした。そして、まず部分青草マルチ(http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1503616272&owner_id=3812052)。これで青草などの分解の早い有機物(餌)で土壌生物が活性化してくるのを確認しつつ、青草の下に活動拠点をもってきました。青草マルチの時点でトマトは第一花房が開花始まったところ、まだ葉色はさえないけれど、黄化することはないレベルを維持。そして青草マルチの外側へボカシ&高炭素有機資材。こうするとボカシのように分解しやすい低炭素な有機物であっても確実に糸状菌、しかもフザリウムのようなものではなく、麹や担子菌類のような太い菌糸のものが着くようにみえます。窒素の供給量は増えるけれど、その時点ではトマトの生育ステージは第1花房がシンクとして機能する段階に進んでいる。こうするとトマト体内のC/Nは高く維持できると考えています。畑の有機物の分解をゆっくり進めること(=作物に一方的に窒素を供給しないこと)と、作物体内のC/Nを高く維持することは、ともに根張りの分だけ育つ環境づくりと育て方ということになるのかなと思います。

炭素循環農法交流会で林さん(もどきさん)は、「炭素循環農法は農法ではなく、炭素循環理論というべきでやり方(農法)は、それぞれの作物や畑ごとに違うものだ」と言っていました。でもボカシ使ったらダメだと各論も言っていましたけどね。

でもここまでの流れで見えているエッセンスは同じだと思うのです。違うと言えば、小動物の理解。この落ち葉の下には糸状菌を食べる土壌動物がたくさんのいるのが見えます。林さんは小動物は糸状菌がいる証拠と見るのではなく、炭循農法では糸状菌が優先するから餌がなくなって少なくなるのだとも言っていました。高炭素比の資材が土に接すればそれを食べる生物が増えるのは必然、この糸状菌に群がる小動物のカーニバルをどうみるのか。

また化成肥料を使った栽培のようなもっと速やかな生育や多収を狙うなら、高炭素比な有機資材をもっとどか~んと入れて、物質量を増やす必要があるでしょう。その場合は土壌が乾燥しやすくなったり、苗質ももう少し大苗にしなければならないように考えられるが、その場合は根張りを確保する時間配分が変わってくるでしょう。またどか~んと高炭素資材をいれた場合に、当然持ち込まれた物質量が土のキャパシティを超えてしまうと、正常な土壌機能を発揮できなくなる可能性もある。結局、生産基盤(土壌や作物)の基本的な性能を農法で超えようとすると、生産が不安定になるだけなのではないか。これらは実際に取り組んでいるいる圃場などで確かめていかなければ結論は出ないけど、予め不安要素が分かっているところは、十分に慎重に進めるべきかと思います。

その土地の土壌、入手できる生産資材(落ち葉など)の性質、トマトという作物の基本的性質をどう結びつけ、活かすか。その際の視点として、各段階のC/Nと土壌生物という発想を持っていれば炭循理論(あるいは自然農法)の栽培と呼んで良いのではないかと思います。どうもEMを使えば自然農法とか、菌床を入れれば炭循農法とか、やり方で農法を色分けしようとすると、そこの土や作物(自然)から農法を組み立てるという当たり前の視点を損なう危険があるように思うのです。

まだ今年の栽培は序の口。今年は写真を多く撮るようにして、根や表土や葉色の観察を続けていきたいです。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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