ECと硝酸態窒素




一昨日の土の会定例会で、どっひー。さんのスイカ畑における土壌診断データで、EC(電気伝導度、土壌を水に溶かした上澄み液の電気の流れやすさ)と硝酸態窒素の関係を調べたものが示されました。一般にECと硝酸態窒素の関係は、よほど極端なミネラル成分の投入とか塩水が入るとかでない限り、EC値は硝酸態窒素の多少を反映したものになることが知られています。たくさんの測定値を得て、図に横軸にEC値、縦軸に硝酸態窒素をプロットしていくと、その畑ごとの固有の直線回帰式(Y=aX+b)が得られ、EC値によって畑に存在する硝酸態窒素の量が推定できるようになります。

今年に入ってから、ドッひー。さんの畑4枚から、19サンプルのECと硝酸態窒素が調べられ、回帰分析したものが図1です。かなりキレイな相関関係があることが分かります。EC100で5kg/10aくらい、EC200で10kg弱/10aの硝酸態窒素があると言えそうです。

本来は異なる畑のデータを一緒にして解析するのはあまり推奨されません。回帰式は畑ごとに固有なので。今回はサンプル数が19しかなく、どの畑も黒ボク土壌なのでえいや~で一緒に解析しています。しかし畑1枚ずつ回帰直線作っても全データでも大きくははずれないようです(データ省略)。

しかしこのデータはマルチ内土壌、追肥位置の真下の土壌など施肥との関係が異なるものが含まれています。特に追肥位置の真下の土は、肥料が無機化してできた硝酸をそのまま反映してECが高くなる。ある意味当たり前です。

そこで、マルチ内土壌のみのデータにしてみました(図2)。

マルチ内土壌というのは、圃場全体に均一に肥料を撒いて耕耘し、その後畝形成・マルチ張りをして作った畝部分の土ということです。
9点での回帰分析では、直線がだいぶ寝ており、相関係数r=0.6852とそれほど高くなりませんでした。また直線らしい形を作っているのは6月期のデータでした。4,5月のマルチ内土壌のみのデータでは相関が見えません(図3)。

この農園では有機肥料のみを使っていますから、高温期に入って有機肥料が分解しきった後やマルチ内土壌の乾燥化が進む時期になると、ECとの相関が高くなっていくのでしょう。さらに追肥の真下の土ではほぼ完全にECと硝酸態窒素レベルは連動していると言えるでしょう。

ここまではECと硝酸態窒素のみの話。
実際にはECと作物生育の関係がどうなのかが大事でしょう。
ECが高い=硝酸が多い=作物生育が旺盛(窒素が良く効いた状態)となるのかどうか。わたわたのところの観察では、これはまぁまぁ確かのように思えますが、ECが低い(たぶん、=硝酸が少ない)であっても、作物生育は良い(収量は高い)というのも良く目にします。

コメント

コメントフォーム

  • URL:
  • 本文:
  • password:
  • 非公開コメント:
  • 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

わたむすび

最新記事

プロフィール

わたわた

Author:わたわた

わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示

カテゴリ

月別アーカイブ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。