雨続きとダイコンの間引き

今年は9月中旬からほとんど晴れが続かず、雨ばかりです。8月末に植え付けたキャベツは当初乾燥続きでなかなか活着せず、最初の1週間はかん水に手を焼きましたが、あのカラカラの日々が幻のよう。
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9月5日播いたダイコンは順調に生育しています。雨続きで間引きが出来ずにきていましたが、ようやく間引きができました。写真は間引き前の様子ですが、3株から1株立ちにしています。
カボチャ跡地を連続で使用するマルチ栽培なので、3粒まきで初期生育させて、間引き1回で1本にします。
秋野菜は堆肥も使わない無肥料栽培ですが、ポイントは間引きまできるだけ大株にし、ダイコンの葉でマルチ穴が見えないくらいにし、1本1本も少々の風では倒れないくらいにしっかりしてから間引くこと。生育をよく観察し、ダイコンの力が充分に高まったら、間引きをするだけで充分に大きく育ちます。
これは特に雨が多い年は重要です。早く間引いてしまうと、雨で土が固まり、土と根が呼吸できなくなってしまい、根が土に働きかけて養分を生み出していく力が失われます。3本の矢よろしくダイコン3株が力を合わせて初期生育することで根と土が互いに土壌生物の住処ができる関係を築き、結果として養分が生み出され、雨にも負けない生活圏ができるのでしょう。そしてそれは適期の間引きで残された1本が引き継いでいくという流れです。

昔、無肥料草生栽培(畝間・通路に牧草や雑草が生えている畑での栽培)をやっていたころはマルチを使わないので5粒播きし、1回目の間引きで3株、2回目で1本にしていました。この場合は雑草もダイコンの周りに生えてくるので除草も必要ですが、ここには間引きの鉄則がありました。

まず播種前にはしっかりタネまきする場所は除草しておきます。発芽後、ダイコンのすぐ近くは丁寧に除草。除草を終えてから、畝間の草生帯を低く刈ります。
2日ほどすると、ダイコンがぐっと伸びてくるのが分かります。競合相手の草生の力が刈り込みで低下したことで、ダイコンが勢力を拡大せんと力を出してきます。

そうしたら間引きです。5株→3株、3株→1株の時に2回繰り返します。
そして1本立ちにしたあとは除草や草刈りは基本的には不要です。収穫期に入ったら、畑に入りやすくするために草刈りすることもありますが、生育促進のための草刈りは要らなくなります。ダイコン自体が周囲の草を抑え込んで育つので、勢いにのるダイコンの近くは雑草もあまり伸びなくなるのです。

これを逆にやったらダメです。ダイコンが混んできたから間引きついでに除草。それから草刈り。これは絶対ダメ。ダイコンの勢力を弱めてから、敵の力を削いでも、多勢に無勢となり、ダイコンが逆転できません。
今年のように雨続きで作業が滞っているときは尚更です。まず表面を草かきで丁寧に中耕除草して、酸素を供給し、ダイコンの呼吸を助け、次に草刈りをして、刈草でダイコンの周囲をうすくマルチ。ダイコンの勢い増加を確認してから間引きです。肥料を使わずに作物と土の力だけで育てるということは、根と土の結びつきを作業を通して高め、ダイコン自体が周囲の環境を使いこなす力をつけるように導くということです。

これは不耕起とか草生栽培、無肥料栽培だけの話ではなく、実は、有機でも化成でも肥料が入っていてもいなくても同じなのです。タイミングや雑草との関係がずれるだけで、観点は同じです。そして、どこがどうずれるのか、技術のポイントはどこになるのか、それを見越して働きかけしていく所作が農法になります。

だから、何をどう作ったって自然農法なんです。地球農法と言ってもいい。そこにどんな自然があるのか、人は何をしたらいいのかが違うだけ。読み解く姿勢は一緒でいいはず。目の前の作物(自然)を前にして、あるいはこの地球の上に立って、人の役割は何かと考え、日々を生きること。それを自然農法と呼びたい。だから地球上の農法で、自然農法でない農法はないはず。自然農法とは姿勢のことだから。そしてすべての農法は全部地球農法なので、やり方の違いで区別するのは自らの情報整理のためであって、差別のためではないですね。お互いの違いがリスペクトし合える農の時代を目指したいと思うのです。みんな違うから皆同じ。

長月朔日・天秤新月の日に。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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