sesquidiploid

sesquidiploid(セスキディプロイド)は日本語訳すると二基三倍体。異質ゲノムの接合による倍数体(複二倍体)がそのどちらか片方の基本ゲノム種と交雑して一方のゲノムだけが半数になっているもののこと。黄金蕪(Brassica napus )はACゲノム種(AACC, 2n=38)、普通の蕪(Brassica rapa )はAゲノム種(AA, 2n=20)。黄金蕪と普通の蕪が交雑すると、ゲノム構成はAAC(2n=19)という奇妙な植物が生まれる。これがsesquidiploid。
今日、自家採種の黄金蕪のなかに白カブを発見。白かぶは大きく、葉の縁どりが紫色を帯び、根の上部にはアントシアンが発現。葉の形状から考えると野沢菜か稲こき菜が交雑したものと思われた。
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黄金蕪の黄金色はカロテン系の色素で、この遺伝子は劣性だろうとは想像していた。白菜(Aゲノム種)のオレンジ品種も、カリフラワー(Cゲノム種)のオレンジ花蕾品種も普通の色のものと交配すると、F1世代でオレンジ色は発現しないから。

黄金蕪のオレンジ色はAゲノムからもたらされたものなのかCゲノム由来なのかは不明だけど、今回の交雑から推察するに、Aゲノム側に非オレンジが入っただけで発現しなくなっているということは、AC両ゲノムのオレンジ色遺伝子が揃って発現している可能性がある。これを確かめるには、黄金蕪にCゲノム種のケール(オレンジ色なし)とオレンジカリフラワーをそれぞれ交配して、次世代(ゲノム構成ACC)において、オレンジでないケールをかけたものはオレンジ色が失われ、オレンジカリフラワーを交雑したものはオレンジ色が残ることを確認すると良いのだろう。確認のためにオレンジ白菜を黄金蕪に掛け合わせて、次世代でオレンジ色が消えないことも確認すると良いだろう。そもそもAゲノム上とCゲノム上のオレンジ色遺伝子は、同じアブラナ科アブラナ属の植物であるから同祖遺伝子なのではないかと思う。

それにしても良く野沢菜の花粉を受け入れたな〜っと思ったら、別畑で自家採種した白菜には冬菜(うまい冬菜)と交雑したらしいものが出ていた。こちらもゲノム構成はAACになるはずだが、数本のCゲノム染色体を多く持っているかもしれない。そもそも「うまい冬菜」はキャベツの異株(キャベツ×ナタネ、CAC)のこぼれ種を拾ったものだから、完全なACゲノム種の冬菜ではないのだ。今回の白菜への交雑はわけがわからん。最近、種の壁が低くなったのか? うちのアブラナ科さんたち、何処へ行こうとしているのかしらん。
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