農民連の全国大会に参加してきました

1/13-15に開催された農民運動全国連合会の第21回定期大会に農の会からの代議員として参加してきました。延べ参加者は320人とのことで盛況でした。1日目の最初は分厚い資料に基いて、本部からの情勢報告です。低米価の問題、TPP参加交渉の問題などが報告され、それに対する運動の到達点が示されました。続く討議では、各県や組織の取り組みが報告されました。また次年度からの運動方針案が提案され、これに対しても討議が続き、予算も含めて3日目に採決されました。
10913591_782277751851651_1295512179_n.jpg 農民連の全国大会1
わたわたも農の会の活動報告と農民連の運動方針のなかの農業生産に関する活動に関して、賛成の立場から意見を述べました。

以下、その発言要旨です。
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発言テーマ:農の会の現状と国際土壌年に対応した運動に対する意見
「農の会は2014年に60周年を迎えました。農の会は、農家、研究者や技術者、そして消費者が一緒に農業を学ぶ運動、何をどう育てるのか、その基本とすべきはどのような理念なのか、各々の取り組みから何を学ぶか、ある時は畑で、ある時は机を並べて学び、討論し、この時代をともにどう生きるのか、生産者、消費者はそれぞれ何ができるのかを考えようという運動を行っています。地味な活動ですが、文字通り、大地から生まれる味をともに喜べる関係を人間社会のなかに、経済社会のなかに築いていく運動であろうと考えています。

現在会員は79名です。本部を2011年秋に長野県松本市に移し、2012年2月の総会で会長に松本市で新規就農した土肥寛幸がつとめ、前会長の柳下登が副会長として三役に残ってもらい、過去の運動のつながりや理論的到達点を引き継ぎながら、新体制のもと若手農民の技術を高めたい、生産安定の土台となる作物や土壌の本質を学び、それぞれの経験を交流・共有したいという要求に基づいた技術運動を進めています。30代、40代の若い会員や勉強会参加者が増える一方で、高齢会員の退会があるため、会員数は少しずつ減少しているのが現状です。しかし、運動の火はそこに作物や家畜を育てる農の営みがあるかぎり、農業生産にかける情熱がある限り消えず、今、TPPにどう対抗していくか、国民に信頼され、支えられる農業であるために何をし、どう発信し、多くの人たちとつながっていくかを考えれば、「何をどうつくるのか」という運動は広がる条件がどんどんできつつ在ると考えています。

国民の多くが求める安全・安心な農産物です。安心の反対は不信ですが、その不信は何度となく起きている産地偽装や冷凍餃子事件やGMO食品などの問題を背景に、消費者の知りたい要求、自分や家族の健康につながる命のもととなる本物の食べもののことを理解したい思いに応えられない経済の複雑さ、社会の分かりにくさがあるのだと思います。スーパーに行くとトレーサビリティの二次元バーコードがあったり、生産者の顔写真がポップになっていたりしますが、それは流通の都合や流通が考える顔の見える関係であって、不信が当たり前になっている状態を背景にした安心ビジネス、差別化商品にとどまり兼ねないものです。消費者の願いに応えていくには、単なる顔の見える関係を超えた、生産現場の見える関係、作り手たちが何を思い、作物や家畜とどう向き合い、どう育てているのかを研鑽し、発信していくこと、その積み重ねが大事であると考えます。

在来種のタネとりも3年、5年と続けてみて課題も整理されるし、地域の宝にもなっていきます。土づくりも1年で結果が出るものではないし、様々な観点から勉強し、現場での活用を通して、永続性のある技術として子孫に引き継いでいくべきものです。その取組みの1つ1つの現場こそ、我々生産者がプロとして立ち、異常気象にも左右されないような安定生産の技芸を発揮すべき場所であり、最も消費者が知りたいポイントなのではないかと思うのです。我々は作物や家畜とのやりとりを通して、あるいは家に帰って家のご飯や漬物を食べて、農業は自然あってのもの、地域風土に生かされていると日々実感できるのと同じように、消費者もまた自然とつながりたい。自らの命を成り立たせている根っこ、大地とのつながりそこ「安心」の根っこにあるものだと思うのです。心根という言葉あるように、心の根は大地とつながるということではないでしょうか。

大会決議案にもある「在来種を守る運動」「国際土壌年」に対応した運動はまさにこの「タネ」と「土」の運動のことです。生産者も消費者も日本人だけでなく、世界中の人々が、もともと地球人として、大地に育まれて生きています。ものをつくってこそ農民という農民運動の原点は、地球人類のスタンダードなのです。国連が取り組むということは、土を通して、人類全体が共有すべきものを認識できるということ、人類の平和共存に未知を開くことができることを示しているのです。

ですから、何をどうつくるのかは、もはや個別の農家の選択の問題ではありません。個々の経験と勘に留めておくものでもなく、どこかの教科書や何とか農法マニュアル化が正しいというものでもない、垣根なくそれらを交流し、共有できるものを見出し、ものづくり運動に活用していくかがこれからの取組みとして重要になると思います。何をどうつくれば時代を切り開いていくことにつながるのか、語り合い、研鑽する場を設けることは仲間づくりにも新しい切り口になるのではないかと思うのです。

農の会は小さな地味な会ですが、何をどう育てていくか、その背景や理念を共有し、技術を深めていく運動にこだわって続けていきます。土の基本の勉強会や在来種のタネとり・育成など協力できることもあろうかと思います。何か絡む要素がありましたら、お声をお掛けください。

1月31日に定例研究会を「do you 農 your lfe あなたの生活の中にある農」というテーマで開きます。環境哲学の学者、現場の農家、産直食材のお弁当屋さん、そして農民連からも食糧主権について話題提供いただき、身近な食と社会とのつながりを考え、それぞれの立場でできること、どうつながっていけば良いのかを考える機会をつくる研究会です。会員内外をとわず参加できますので、是非ご参加頂きたいと思います。農の会を今度ともよろしくお願い致します

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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