つながりの時代

昨日は日帰りで東京府中へ。Nami-♪さんとともに恩師平田豊先生のお別れの通夜式に行ってきました。二人とも平田研究室で農業生物学を学びました。大学の同僚の先生方と近郊の卒業生の方々がたくさんお手伝いに来ていて、通夜式も200名以上(もっといたかも)の人たちが集まり、会場には半分も入れませんでした。こんなにも多くの人が集まったわけは先生の歩みのなせるわざと思います。

平田研究室の歴史は一般教育部生物学教室の6研究室の1つから始まり、一般教育部がなくなって農学部の講座として移動するまで、その歩みの半分くらいまでは正式な卒論生はいませんでした。本来は学生の卒論指導をする研究室でなかった。わたわたがいた頃はまさに生物学教室時代。しかし農業生物学研究会という学生の自主ゼミ(学術サークル)が居候しており、1年生から4年生までが研究をお手伝いしながら、学んでいました。わたわたも1年生の時から農業生物学研究会に参加し、畑作業や実験に参加し、夜中遅くまで農業、農学から政治の話しまで議論し、研究室でご飯をつくり、一緒に食べる生活をしていました。今にして思えばエコビレッジだったなと思います(笑)。わたわたは3年生の後期から正式に学部研究室にも所属していましたが、4年生になっても平田研究室の研究や学生ゼミにも参加を続けました。つまり卒論クラスの研究を2つ同時にやっていました。秋には平田研究室の研究内容で学会発表。これは卒論の研究室には内緒でした(笑)。こういう人がたくさんいたので200人以上集まったのでしょう。わたわたも含め、皆、専攻学科が違うのに、平田研究室出身と言う不思議な人たち。1年生から3年生までお世話になっていた方が、4年生の時卒論だけ見てもらった研究室より縁が深いのは当然。その後、学部の研究室に移動し、正式な卒論生のいる時代になると、留学生や研究生がたくさんあつまったので、さらに大所帯になったらしい。全く先生らしい。

昨日はわたわた世代の卒業生がずいぶん手伝いに集まっていました。しばらく会っていなかった人たちでも、集えば助け合った動ける絆の強さを改めて感じました。だてに研究室に寝泊まりしてなかったよね。

何人かがお別れの言葉を話しました。わたわたは特に役目はなかったけど、皆の話を聞いていて、先生から、平田研究室での生活(まさに生活が学問が一体化してた)から学んだことが、皆の血肉や骨になっているのは同じだなと思いました。
わたわたも研修生を教える立場にいます。わたわたが大学に入学して平田先生に出会った頃の先生の年齢、たぶん40歳くらいだったはずです。その頃の先生と比較すると、「う~ん、パワーがタリンねぇ」と言われてしまいそう。誰もがとても真似はできないといい、周囲は少し休んだらどうですかと言い続けてきたけど、そのまま走り抜いてしまわれた。真似はできないけど、学びをあきらめないこと、学ぶことの社会的な意味を考えていくことはしっかり引き継いでいきたい。そう誰もが感じたことだろうと思います。

平田先生も柳下先生(平田先生は、一般教育部生物学教室時代に師弟関係にあった)からピートンを引き継いで研究をしてきたけど、柳下先生が力を入れてきたことを全て引き継いだかと言うと、実は取りこぼしもあって、具体的なピートン実用品種の育成と農の会。前者は今なお柳下先生が研究を続け、ピートン1世、2世を世に送り出しました。わたわたはその手伝いをして3世育成に向けてコツコツやっています。後者については、志は受け継ぐが、組織維持には関わらないとして平田先生は抜けてしまわれていました。それも選択の1つであったのだろうと。しかし考えてみれば、農の会はわたわたが引き継いでいるな、つまり、つなげて考えたら、それは取りこぼしではないということに気づきました。

卒業生にはすでに大学准教授クラスの人が数名いて、みな本当に能力が高いです。そして皆ちょっと変わった研究姿勢を持っているので成長も早いようです。けれど、もう平田先生のようなスーパーマンは出てこないだろうと思います。これは個人の資質の問題ではなく、社会・時代がそうさせない。これは人間のあり方の弁証法的展開といえます。わたわたたちが学生だった時代には、スーパーマンが必要だった。そのおかげでわたわたたちがいる。しかし、これからの時代は育った人たちがつながってネットワークがスーパーマンの役割を果たす時代。人のつながりが人を育てていく時代なのだろうと思う。
わたわたが引き継いだ農の会もその1つ。引き継ぐとは、切り取って所有するのではなく、それは担当すること。そしてつながること。そういう流れが分かるように、つながっていることを発信していかなきゃいけないなと思いました。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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