自ずからそうなる

昨日と今日とで職場で中間検討会がありました。今日は圃場見学。普段は試験場にいない理事の方々に畑で取り組みを説明をしました。害虫がいても、虫害にならない畑というのがちゃんとできるっていうところを見ていただきました。
キャベツの様子

あらためて思うに、ここのキャベツは外葉は食べられても、結球部はあまり食べられない。今年たまたまではなく、何年も繰り返し確認している。偶然ではなく、そうなる仕組みがあるから毎年同じ結果になる。外葉はむしろ食べられる必要・必然があり、初期生育期には害虫種の発生や繁殖は必要なことなのだと思っています。
初期の虫喰いがある結果、耐虫性が高まったり、天敵が増えて、それ以上虫喰いが拡大しない仕組みが発達していく。そして結球部に甚大な食害を及ぼす害虫種が繁殖しなくなる。だから軽微な食害で済む。何か対策をして虫害を防いでいるのではなく、そこで生きている作物と他の生き物たちとの関係で自ずからそのようになるということ。自ずから然(しか)らしむから、自然農法なのだと思うのです。

草をとらないとか、耕耘機を入れないとか、何か資材を使わないとかの手法・人間の関与の方法や畑の見た目ではなく、作物が自ずから健康に育つ仕組みをどれだけ構築出来ているか、どれだけそれに依拠した栽培になっているか、やせ我慢ではなく、健康な状態でしっかり収量が確保できるかが自然農法の尺度なのだろう。またその尺度は年々変化していくもの。だから手法も毎年変化するのが必然。人間が作物生育に関わらないことを目的とするのは誤りで、それは目的と目標(自ずから生育量がとれるとか、害虫種の密度が自然に調節される)をはき違えている。

そう考えると、植物工場のように他の生物との関わりを遮断しない限り、露地でもハウスでも作物はその生活環境との関わりのなかで育っている。手法としてどんな方法を用いたとしても、作物は他の生き物や土壌環境を認識し、自らを生き物として健全に生きさせようというあらゆる努力をしている。農薬を頻繁に撒布して保護している場合であっても、100%人間依存っていうのはなくて、状況に応じて作物の健康はその環境に応じて調整されているし、害虫の密度も農薬を含む全ての要因から自ずから決まっていく。そこには人為と天然(=非人工的要素という意味で用いる)との融合した自然があるということ。
だから完全なる非自然農法(人工農法?)っていうのも存在しないし、100%人間が関与せずに作物を得られる農法っていうのもない(少なくとも種まきや収穫はするからね)。自生してるものを採取して食べたって、植物を切り取る刺激や原野に入っていく行為が植物やその生態系に一定の刺激や踏みつけなどを通して影響を与え、天然ではない系をつくり、植物や原野の在りようを多少なりとも人為が変えていく。そして、そうなるべくしてそうなる姿(=自然)であるところへ落ちつく。
だから、ごくありふれた田畑も、ハウスも、ここが農地?っていう原野に粘土団子播くような農法も、関与の手法が多少異なっているだけで、全部自然農法ですね。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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