発芽から学ぶこと

直播したカボチャの発芽をチェック。F1品種の「なかふく」はいい発芽をしているが、バターナッツや固定系統の一部に不発芽のところがあったり、マルチに空けた穴の縁に出たり、さらにマルチ内に発芽してしまって溶けたりしているものが散見された。
カボチャ発芽不安定140530-1 カボチャ発芽不安定140530-3
また発芽しているものも、葉縁がボロボロだったり、生育も弱々しいものが結構ある。これはどうしてだろうか?
カボチャ発芽不安定140530-2
こういう現象に出会ったら、追い播きするのはもちろんだけど、あー発芽が悪かったんだなで終わらせるのではなく、原因を探るべきと思うのだ。

わたわたの見立てでは、播種深度が深すぎる(=覆土が厚すぎる)ことが原因と考えられた。

穴の縁に発芽するということは、雨で湿った土が重くて持ち上げられないので、マルチのかかっている比較的柔らかさを保っている部分へ芽が逃げるように発芽したということ。そしてマルチ下に発芽すると、マルチ下の高温や蒸れでやられてしまう。
発芽までに時間がかかると、土の中でトビムシやカビなどの攻撃を長く受ける。葉の縁が食べられたり、融かされる。長い距離を伸びて発芽しなければならないから、消耗も多い。深いので酸欠で根伸びも悪くなり、さらに発芽に時間がかかってしまう・・・といった悪循環に陥る。
といった発芽状況であったことが推定されるのだ。

葉の縁がボロボロになっているところではトビムシがたくさんいた。発芽しなかった穴を掘り返してみると、胚軸は土の中にあるが生長点がなくなっているもの、発芽しかけて溶けてしまっているものがあった。
カボチャ発芽不安定140530-4
バターナッツなどにとっては、今回の播種位置は発芽には深すぎたということだろう。もちろん発芽中にあった激しい降雨で土が突然重たくなったこともあるだろう。しかしF1なかふくがちゃんと発芽しているところをみると、品種・系統の能力に対して、今回の環境条件は過酷だったと言えるだろう。

固定系統やタネが小さいものほど細やかな条件が要求される。これらの系統にとっては、3粒まきでタネまきするときのタネ間の距離はほどほどに近づけた方が良さそうだ(協力しあって発芽できる)。また3粒を並べる向きも同じ向きに直線に並べた方が土をどけるには有利かもしれない。

現場の作物、自然のさまから農法を組み立てること。それが自然農法なのだと思う。マルチをつかうとか、使わないとかの手法の違いで区別するのではなく、マルチ栽培のなかでも発芽には発芽の現象があり、そこに働いている自然の仕組み、道理がある。現場から「どおりで」を見出して、自らのフォームをチェック、技能・技術に反映させていくこと。作物の生きる力を高める方向に応用すること、その繰り返し、細かな積み上げが“自然農法”のポイントなのだと思う。

どんな手法で取り組む農業であれ、そこで育つ生き物は自らの命で生き、そこには自然がある。人為も含めて生き物たちの働き合いがあり、土(生態系)が形成されていく。シンプルに考えたら、そこから農のあり方を考えるのは、すべての農の基本であろう。その自然から技能・応用技術を見出して営農に反映させていく取り組みを自認するならば、それが自然農法であり、作物の本質を捉え、共有していこうとするならば、農業生物学ということになるのではないかと思うのだ。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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