芯が小さい




畑のトマトは定植後いきなり台風由来の大雨だけど、倒れずに立っていた。まぁ、一応がっちりした苗になったから、そのくらいの力はあるだろう。今日、余り苗をあらためて観察すると、一見良くなったかに見えたトマト苗だけど、やはり芯が小さい。鉢上げまでの徒長気味の生育、鉢上げが早すぎたこと、そして鉢上げ後の甘やかし気味のかん水が影響している。根量も全体に幾分少ないが、質的に最初の徒長した分岐の少ない根とその後に水を絞ってから形成された分岐の多い後発の根が共存している感じ。根にも頂芽優勢があるので、最初に出た徒長根の存在が後発の直根の伸びを抑えてしまっているようだ。後発の根の多くは分岐の多い側根なので、花芽の充実や果実の発育には良いが、茎葉を上に上に伸ばしていく力が出にくい。低段花房の着果と果実肥大は良いが、4段以降で茎が細り、生理落下が多くなりそうな感じがする。芽かきや誘引の適正な方法、特に伸ばすべき芽と切除のタイミング、追肥のタイミング、1段目の着果数のコントロールが必要だろうな。

わたわたは、苗で分かるので、対応はできるだろう。

しかし、この苗質の原因をつくった担当者には分かるまい。言葉で伝えても分からないだろう。それが分かるなら、最初からこうはならないから。まして今年初めてトマトをつくる研修生にはもっと分からない話になる。

本当に今年は自分が今まで伝えてきたことの結果をいただいているなと思う。

言葉での理屈の説明は角度を変えて散々やってきた。問題が起きて対処する術も理屈を交えて実演してきた。しかしそれは自分で納得していただけなんだな。ここの職場のものにはなってない。技術のソフトシフトを目指してゆるやかに技術とその元になる作物や土の見方を伝えてきたつもりだったけど、わたわたがやることでトマトは育ったけど、人は育っていなかったということ。自ら育たない人にも問題はあるが、人を育てられないわたわたに問題を見る。

わたわたの中に、
「こういう言い方をすると、気を悪くするかな」
「不満を持たれたくないな」という思惑がなかったか。

広い視野、長いタイムスパンで物事を捉える道志として、ともに学び合う仲間としてつきあっていきたい。という思いは純粋にある。これは大切なことと思う。
しかし、わたわたの中には「高圧的に受けとられて嫌われたらやだな」という臆病があり、相手に迎合したがる自分もいる。伝えるべきを伝えても同時にガス抜きしてしまう自分があったのだ。

結局、相手とどうなりたいのかという根本において、ともに学びあう仲間の環へ誘っていくという誠の思いと、自分を嫌って欲しくないというみみっちい弱さとが同居してしまっていた。

さらに言えば、そのみみっちい弱さというのは、本来、相手に誠を尽くすことと相容れないもの。

嫌われたくないという思いの根本は人間不信だからだ。本当に人間を信じていないから、表面の言動から相手を推し量り、勝手な相手像をつくり、その虚像を相手と思い込んでご機嫌を取ろうとする。

大事なことは未来につながること。今、機嫌を損ねるのかどうかはとても小さなことなのに、1番を1番にせずに4番や5番を優先していたのではないか。
人が育つために自分はどんな環境であればいいのか。そして自分をその環境と一体にしていく。思惑とは自分の思惑ではなく、環境全体の思惑であればいい。

芯の細いトマトから、芯の太い生き方とは何かを教えられた。ぶれずにやっていきたいと思う。
さしあたり、今年のトマト栽培、どうしようかな。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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