織り交ぜられている

セブンイレブンがお弁当やおかずのデリバリーサービス(セブンミール)をしているらしい。5週間先までネットから予約ができて、500円以上は配送無料なのだそうだ。素材と栄養バランスにこだわっているとチラシにあるように、確かに街のお弁当屋さんや普通のコンビニ弁当に比べると野菜が多いようだ。わた家からみるとタンパク質摂り過ぎだろって思うが。しかし、わたわたが注目したのは、メインのお弁当や食材じゃない。
セブンイレブンのちらし
ちらしの真ん中辺、店内で扱っていない雑誌、それからセブンミールのWebサイトに掲載されていない品物(店舗にはある)もお店と相談すれば扱うことも出来るという点。お店毎の対応に随分と幅を持たせてあるという点なのだ。

セブンミールで検索すると、通常のコンビニ弁当より美味しいとか、味つけが不安定とかいろいろと評判をみることができる。デリバリーやお店での引き渡しが便利というものからモタモタや間違われて憤慨したというものまでいろいろな反応があるようだ。

そもそもこのセブンミールのコンセプトはどこにあるのだろう。
都会から田舎まで全国にあるセブンイレブンで一律にこの手のデリバリーサービスを展開しようとした場合、地域ごとにかなり一次商圏の範囲も客層も異なることは容易に予想される。今までのロジックでは、なるべく全国一律の制度で運用しようとするだろう。どこでもどの店舗でも同じサービスになるようにと。でもこのチラシやネットでの評判から感じられるのは、わざわざ一律なところをギリギリまで減らし、各お店の地域での位置づけ、経営方針のなかにセブンミールを道具として利用してもらうように設計されているというものだ。Webと店舗での行き違いや間違いがあったり注文システムにも不備が多分に含まれているようだが、これもそれこそ大がかりな社会実験をしているようにも思える。運用しながらちょうどいい設備投資やサービスの在りようを探っているのかもしれない。

だから、サービスが粗いとか、店によって対応が違うとかの様々な批判も、これを仕掛けている側からすれば、まんまと企みにはまっている人からの意見なのであろう。セブンイレブンはフランチャイズ式なのだから、各店舗で個性が在ることが当然であり、これはこれで正しいサービスの在りようとも言える。むしろ全国一律の行き届いたサービスを期待する方が、便利が当然という麻痺した感覚で世の中を見ているようにも思える。本社とフランチャイズの各店舗との役割分担を考えたら、本社が本来やるべきことをやることに目覚めたのかもしれない。

かつて、セブンイレブンは、賞味期限ギリギリの商品(いわゆる見切り品)を各店舗経営者の判断で値下げできるかどうかで何人かの店長らと本社との間で随分ともめたことがあった。もしこの影響があるとすれば、あるいはこのもめ事を通してコンビニとは何か、フランチャイズと本社との関係式の今後の在り方が関係者の間で考えられたことがあったとしたら、このセブンミールのような商材が考えつくのではないだろうか。

やりようによっては、地域の小売店が地域の買い物弱者のためにやるコミュニティビジネスのようにも運用できる。過疎地では、つぶれてもらっちゃ困るという状況を作り得るだろうし、そうなれば社会貢献と呼ばれることもあるかもしれない。都会では共働きの家庭を応援だったり、地域の顧客との顔の見える関係をつくりやすく、それは新しい他店との差別化になるのだろう。

別にセブンイレブンを礼賛しているのではない。
食材は添加物いっぱい入っていそうだし、デリバリーされる日用品も化学物質や香料まみれのものばかり。環境にはやさしくない。チラシをみてもうちでは注文したいものはなく、これが便利という人はその暮らし方自体を問わないと、いつか体や心のバランスを壊しそうだと思う。

しかし、このチラシやサービスのスマートでない立ち上げ方を見るにつけ、物事の価値や自らの在りようと問い直そうという時代の流れを感じるのだ。

物事のなかに、時代の動きのなかに織り交ぜられている新旧の価値観。
本物と偽物の混在。
例えば便利でやさしい顔の見えるサービスが届ける環境負荷の大きい合成洗剤。

切り捨てられないなかで、私たちは何を紡いでいくのか。
どんなものであれ、活かしどころはあり、知恵が集まれば、智慧も見出される。
たった1枚のチラシからでも社会、そして時代を考えることができる。
目を背けずに知っていく、考え続けていく勇気。それが今問われている。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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