星の記憶(番外編)

最初に地球暦イベント「TANE-星の記憶を持つ遺伝子」というお題をもらったときに、すぐに浮かんだのは、1969年オーストラリアに落果したマーチソン隕石でした。その隕石にはアミノ酸が含まれており、そのアミノ酸はL型の鏡像異性体過剰であったというもの。通常、アミノ酸を化学合成すると、同じ分子式だが、L型とD型という鏡に映したときに左右対称になってしまう2種類の分子が半々にできます。しかし地球上の生物が合成し、利用しているのは基本的にL型のみです(ごく稀にD型を部分利用する微生物は存在する)。逆に糖類(ブドウ糖)はD型が生物に主に利用されます。DLがいい加減だと高分子の形状が安定しないし、生化学反応も異なることになるからです。生物は、この種の分子の偏りによって生体分子を安定して合成/利用してその形を保っているといえるわけです。

昔は最初に生まれた生物がL型をたまたま使ったから、生物のアミノ酸はL型に偏ったのだろうと言われていました。しかし、宇宙空間に有機分子があること、アミノ酸の原料分子があることが分かってきたし、隕石にアミノ酸が含まれ、しかも大気圏で何千度に熱せられて落果してくるのにそのアミノ酸は地上まで残っているし、さらに鏡像異性体過剰であったわけです。そこから予想されることは、宇宙空間がそもそもL型アミノ酸を好んで(?)残しているということ。その差は僅かであるが、L型が指向されているということ。なぜ宇宙空間はL型なのか。それは光学異性体というのは光に反応する傾向が違うという意味なのです。宇宙空間に存在する光のなかには、円偏光があることが知られており、偏光に照らされている分子はその偏光の方向と相性の良いほうが多く生成されることは道理です。円偏光には左回りと右回りがあり、つまりアミノ酸のL型、D型に対応しているわけです。宇宙空間の円偏光は星間ガスがフィルターのように働いて形成されると考えれば、生物には、アミノ酸として宇宙空間を漂っていた時代に受けた星の光が引き継がれていると言えます。そもそも星間ガスのもとは超新星爆発であるし、その星間ガスに含まれる重い元素が岩石惑星の原料なのであるから、本当に地球も生物も宇宙の子ども。その誕生からして星の記憶を引き継ぐものと言えるのでしょう・・・・。っと長々書いたけど、この話は今回してません(笑)。
また別の機会にやってみたいお話です。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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