タネまき

今日はトマト12系統、ピートン信州系原種、パプリカ、F1ピートンを播種しました。トマトはオリジナル系統ばかりです。久々にやりたい育種の方向がいくつか出てきたので、いくつか素材を引っ張り出してみました。完成まで1,2年で行けそうなものから、8年くらいかかるものまであります。育種家にとって8年って割とすぐって感覚なのですけど、品種が完成するころには今年小学校を卒業したTが成人しちゃうんだなと思うと、人間の年の取り方の方が早いのか、植物のペースとのギャップを強く感じます。

職場で育種を専門にしているNさん(定年が近い)も「気がついたら、残りの人生で育種できる時間がもうそんなにないことに気がついたんですよ。ちょっと前までは何時までももっともっと育種をやっていけると思っていて、まだまだアイデアはたくさんあるのに。」って言っていました。

作物の品種分化は植物のなかでは異常なほどハイペース、そして極めてドラスチックです。でも1人の人間の人生がそれに関われる年数は、そう長くない。1つの品種が今に至るまでにも何人もの育種家の手を渡り歩き、様々な土地と気候風土、様々な栽培方法で栽培されてきたのでしょう。そういう意味では栽培植物にとって、本来の自然というのは考えても意味がない。栽培化されて以降の彼らの生活はずっと、ずっと変化の連続だった。栽培の変化に合わせて自ら変化してきた部分があり、それをもってその植物を作物と呼び、その発達を促すことが栽培の目的でもあったと言えましょう。間違いなく、作物種にとっての自然とは「常に人間とともにあること」です。栽培方法の特定の方法をもって自然か不自然かという区別をしているのは人間の思考の産物でしょう。

タネたちが歩んできたユニークで不定なる自然。そこにはその担い手・品種のパートナーとして関わってきた育種家たちの情熱も含まれて、タネそれぞれの性質に結晶しているのでしょう。そこからインスピレーションを得て、次の段階への道を担当させてもらえるわたわたは幸せだなと思ったのでした。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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