農の会2012定例研究会

農の会2012年定例研究会に参加してきました。今年のテーマは「農の力-人に伝えること、人と人とをつなげること」昨年11月に開催された現地研究会で東京の「小平環境の会」との共催で、市民による落ち葉・生ごみの農的利用の実践、都市農業の課題、市民と農家がどのように関わっていくかを考える会を持ちました。

そこでは市民が自分事として生ごみを資源と捉え、都市農業に関わり支えていこうという姿があり、農家は農を通した地域コミュニティづくりを生業としている姿がありました。農を通して 自然と人間、地域資源と食がつながり、人と人とかがつながっていくことを学びました。情報社会となった今日だからこそ、農は人間に必要なものと考えられます。農産物を生産し、消費する営みのなかにある人に伝える力とは何か、どのようにその力が産まれるのか、そして何故、人を繋げる力がそこにあるのかを学びたい。そんな思いからの企画でした。

今回の話題提供は4名。農の現場からの2話、そもそも人と人とがつながるってどういうこと?どうすればいい?っていう話題提供1、そしてわたわたからも農の会の視点・発想から考える「農の力」とは?という話。

話題提供1:つながりのある農業へ "やさいの森" プロジェクト 長野県佐久市 信州ぷ組 石川徹氏
話題提供2:地域コミュニティとしての都市農業 東京都小平市 粕谷英雄氏
話題提供3:人と人とのつながりとは?-コミュニティを支えるもの 静岡県富士宮市 木の花ファミリー 古橋道代氏
話題提供4:作物と人、農と食とをつなげる農の会の視点 長野県会員 石綿薫氏

石川さん、粕谷さんからは、それぞれの農を通して人がつながっていく具体的な話、そこから見えてくる農の魅力や集ってくる人たちが求めるものについて、示唆に富んだ話がうかがえました。古橋さんからは、人と人とが非常に近く生活するエコビレッジから見えてくる、人が調和的に集い、その関係が発展していく際に必要なものについて、整理された話を聞くことができました。何かを目指して人が集まるとき、必要なのは糊(グルー)の明確化。信州ぷ組であれば、規約第二条の信州ぷ組の目的・なぜ自分たちが集っているのかの部分であり、農の会のグルーは生き物に学んでいこうという視点ということになるのでしょう。糊(グルー)は人と人との軋轢が生じたときに繰り返し繰り返し戻り確認するもの。なるほど納得でした。もめ事を乗り越えて発展する方が、人間関係が深くなり、心が通い会うっていうことですね。農の循環系の発達が自然の多様化によって担われているように、多様な人間同士の調和が人の社会も循環型にしていく基本になるのだと思いました。

わたわたは、農の会の視点として、農作物や家畜を「生き物」として捉えること。生き物は独自の生活スタイルがあり、それは進化を通してつくられたということ。そして生き物はその生活スタイルを環境との相互作用の中で発揮させて生活し、その生き物の生活が環境を改変していき、生き物自身の生活スタイルも環境=生態系の様相も変化してきたという見方を説明し、1つ1つ異なる田畑や作物の個性を結びつけていくことが栽培や飼育だすれば、自然と人を結びつけるのは、まさに農の本質であると結びました。その上で農を通して人と人とが結びつくことは、農と食とが結びつき、品種が分化したり、食文化が生まれてきた歴史に見ることができ、それは生活や実体経済における共感や情報の共有によるものであることに特徴があると解きました。そして農業者サイドからは農産物とともにその農産物を通して人を結ぶことを意識していくことが、これからの農の在り方として必要であろうし、消費者サイドでは、少しでも農に関わることで自然との結びつきを感得し、食の本質的な理解が深まり、これからの時代の食に必要な関係を築いていくことになると思うと結びました。

続く討論は、今までと異なり、古橋さんにファシリテーションしてもらい、オープンスペーステクノロジー(OST)という形式で行いました。小グループに分かれることによって、意見を持っている人たちからはどんどん意見を出してもらい、一方でいろいろな意見を聞きたい人は、テーブルを自由に渡り歩いて話を聞けるというものです。
まずみんなでテーブル分けのテーマを出し合い、4つのテーマを設けました。そしてテーブル4つにそれぞれ模造紙とマジックペンを配置し、ディスカッションしながら、話の中身をどんどんメモしていってもらいます。50分ほど話しあって、最後にそれぞれのテーブルの代表者にどんな議論が行われたかを発表してもらい、みんなでシェアするという進行でした。通常、全体での討論では一部の人しか発言しないことも多いし、長々話しする人がいたりするとあっという間に討論時間がなくなったりするのですが、こういう分散型だと多様な意見が出て、多様な意見をじっくりやりとりしたような豊かな討論を持てたように思われました。次年度以降も積極的に取り入れたい討論方法だと思いました。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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