ぼかしづくり講習会

今日は信州ぷ組有志によるぼかしづくり講習会&ぼかしづくりをしてきました。ぷ組の新人3人が共同でボカシづくりをしたいということで、関心のある有志で集まって講習会になりました。
ぼかしづくり1 ぼかしづくり2
今回のボカシの配合です。半分以上が米ぬか。そしてポイントはりんごジュースの絞りかす。これは信州ならでは材料でしょう。そこに籾殻、カニガラ、燻炭、ケルプミール(海藻)、タネぼかし。これらに廃糖蜜の希釈したもの+EM1号で水分調整をして密閉容器に詰めて、嫌気発酵(乳酸発酵)させます。

タネぼかしは一ヶ月半くらいまえに、ボカシを使いたい畑の土をもらってきて、ゆるやかに微好気で少し熱を出すようにして土ぼかしを作っておいたもの。土ぼかしとしてもまだ仕上がっていませんが、有用な糸状菌を現地の土から誘導してあります。

りんごの絞り粕は、もらってきた後に白砂糖をかけてしばらく屋外で放置しておきました。少し発酵してます、いわゆるシードルができる前段階みたいな状態。ペクチナーゼなどの酵素と低温発酵できる微生物の宝庫です。

籾殻は予めEM活性液を染みこませておきます。

いわゆるEMボカシです。一般にEMボカシをEM菌が増えるものと考えている人が多いと思いますが、ちょっと違います。まずEM菌という菌はいません。EM1号の中にはいくつかの乳酸菌と出芽酵母が入ってますが、これらが増えるわけではありません。米ぬかやりんご粕を嫌気発酵させれば、その材料に住み着いている微生物のうち、発酵条件に適したものが優先します。中にはEM1号中にいる乳酸菌と同種の菌もいますから、EM1号を使うことで、EM由来の酵素は優先菌になる菌が流用することができ、結果発酵がスムーズになるということです。EMの役割は乳酸発酵という方向付けやスターターの酵素を補完するというものです。

複雑な材料を混合すると、素材によってはアルカリが強く、その周囲のpHが落ちにくく、局所的に乳酸発酵の弱い場所が生じることがあります。そこにもしペニシリウムなどの抗生物質をつくる糸状菌が生えてしまうと、乳酸菌も抑制されて、ボカシ全体が腐敗してしまうことがあります。そういう場合でも初期段階で全体のpHが下がるように乳酸を供給したり、酸素をいち早く消費してしまう出芽酵母を配合しておくと、容器全体を速やかに乳酸発酵優先に誘導するとともに、材料中の様々な斑(塩基濃度、酸素分圧、糖質やアミノ酸の量etc.)に応じて、個性の少しずつ異なる発酵微生物を住み着かせることができます。

つまり全体の乳酸発酵は担保した上で、発酵菌の多様度は高めることができるわけです。材料と発酵条件に応じて相応しい担い手が協力して1つの容器の中を乳酸発酵を合い言葉にしてシェアしている状態です。EM由来の微生物は初期の一時期以降は増殖もしないし、素材中から発生してきた多様な微生物たちと区別できなくなります。EMは自然から微生物を特定の方向へ向けて誘導する技術であり、本当に働いているのは現場の微生物。EMはそこへ働きかけるツールの1つと位置づけることができるでしょう。
時間がなくて現場で話しきれなかったことを書いてみました。

さてぼかしづくり作業は最初に配合を決めるのが難しいのです。
ある程度の配合比を考えて材料を集めてあるものの、袋数や詰める容器の数などに応じて現場でこれは1kgずつとか、何Lずつとか決めていきます。また重さでやるのは時間がかかるので、重さを測ってからバケツ何杯といった形に変えて、作業を簡略化していきます。

今回はいくつかの材料は袋だけど、米ぬかは山積みで置いてあったので(笑)、材料のパターンに合わせて量り方を決めていきました。

ぼかしづくり3
そして混ぜ合わせて、最初は皆の目合わせが重要です。混ぜ合わせしていく場合の素材の変化や仕上がりの状態についての共通認識をつくっていきます。わいわいと楽しそうですね。

但しこのペースでやっていると1日では終わらないので、これ以降は作業している中からどんどん分業化が進み、効率の良い混ぜ合わせ方法が考案されていきました。この辺りの現場合わせで作業が合理化されていくプロセスが楽しいのです。そしてボカシづくりはどうにか真っ暗になる直前におわりました。お疲れ様でした。

コメント

コメントフォーム

  • URL:
  • 本文:
  • password:
  • 非公開コメント:
  • 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

わたむすび

最新記事

プロフィール

わたわた

Author:わたわた

わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示

カテゴリ

月別アーカイブ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。