塞翁が馬

今年の冬は、先日(18日)の大雪までは年末の一時期を除いて異常な暖かさで推移していたので、えんどう豆が伸びすぎるのをずーっと警戒していました。12月上旬に播いているので、発芽が揃うまでの2週間を過ぎた後は、とにかく暖めないように、伸ばさないように管理してきました。この暖かさのまま春になることはないのだから、とにかく耐寒性をつけさせ、特に草丈を伸ばさないようにと。
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そのかいあってイメージ通りの草姿に育ってきてくれました。

で、1月18日の大雪。一時は道路の除雪された雪が壁になってハウスに近寄れなくなったりしましたが、道をつけ、ハウスや作物の無事を確認し、その後除雪に取り組みました。
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作物もハウス自体も無事だし、温度は被害が出るほど低温でもないので、雪自体は放っておいても段々消えていくのでしょうけど、
わたわたには焦りがありました。

それは高温害!

ハウス間に落ちた雪が固まり、ハウスサイドの開閉ができなくなって、天候の回復によってハウス内が異常高温になってしまうことを恐れました。なので天候が晴れ基調に回復するよりも前に除雪開始。
全部除雪するのではなく、中央部を掘り抜きました。

そして、ハウスサイドの巻き上げを掘り出し。
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これで開けられます。

で、予想通りの快晴。ハウス内は30℃越えになりました。が、開けられたので20℃以下で推移。
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えんどう豆たちには、「まだ春じゃないよ〜っ」と言って回りました。

暖かい日々にあっては寒くなることを想定した管理。
極寒の雪の中にあっては暖かく(暑く)なったらどうするかを考えて対策。
まさに塞翁が馬だなと思いました。
次はなんだろう。
今に驕らず状況をよく観ること、常に次にどう展開するのかをイメージすることだなと思います。

さて、もう一箇所の畑のハウスは50mあるので運び出す除雪は無理です。なので、ハウスサイドの防虫ネットを上げられるように作ってありました。まず巻き上げを掘り出し、ネットを開けて除雪です。雪はハウスに投げ込みます。雪によるかん水を兼ねてます。
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ナバナも雪のなか。ハウス内に突然降雪。
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しかしハウスを締め切るとあっという間に溶けてしまいます。
手でひとすくいずつ投げ込むのは大変ですが、除雪機があればハウスサイドの雪はどんどん入れてしまえますね。
除雪機への設備投資を考えます。
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信州ぷ組農業経営勉強会

今年で7回目となる信州ぷ組の農業経営勉強会がありました。講師は土屋薫先生。
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この勉強会は、経営分析などの手法を学ぶのではなく、そもそも何故農業やっているのか? もとの「思い」、その農園の「売り」はなんなのか? お客さんから見た「魅力」とは? といったことを掘り下げていき、参加者それぞれの切り口、表現を学ぶ合うという勉強会です。今回も参加者が多く、多様な取り組み、多様な視点に刺激を受けました。面白いのは、他人の発表を聞いていると、「こういう表現すればいいのに」とか、「それが商品になるじゃないかとか」、「ターゲットをどこに絞るかだなぁ」とか分かるのに、いざ自分の番になると、あれこれ盛り込み過ぎってなってしまうのです。あとで振り返ると、シンプルに、分かりやすくって思いつつも、思いが重いになって乗っかっていたなぁ・・・と思うのでした。今時期は冬から春への切り替えの土用期間です。この時期にじっくりと今年の取り組み、方向性、打ち出していきたい基軸について考えたいところです。まだまだ最終的にスマートになっていませんが、人前で発表し、土屋先生にアドバイスもうけたので、だいぶスッキリしてきました。良い勉強会でした。

懇親会は3時ちょっと前まで参加。今日は寝不足でふらふらです。

雪の日の苗管理

トマトの発芽が揃わぬうちに信州波田は大雪に見舞われました。ハウスの屋根にも雪が乗っかって、ハウスのなかは薄暗くなっています。また雪が落ちても雪雲が垂れ込めていつものような明るさになりません。
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こんな日の苗管理の考え方です。
まず発芽が揃っていないのだから、発芽促進となるように温度はかけたいところですが、日差しがない状態で温度をかけるということは徒長につながります。光が弱いときは温度はあまりかけない方が正解。寒いから風邪をひかさないようにせめて温度だけでもかけようっていうのは間違いだと思われます。
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なのでサーモ設定は13℃まで落とします。トマト最低発芽温度ぎりぎりとします。これで地上部は寒くなっても地温(根周り)は確保されます。

次。温度をかけないためには覆っているフイルムを全部はいでしまうのがいいのでしょうが、湿度は下げたくなのです。湿度まで下げてしまうと地上部が乾き、発芽しかけのものはダメージを受けます。子葉が小さくなったり、種皮がうまく脱げないなどの影響がでます。そこで内張りトンネル(細かい穴が開いている)を隙間を開けてかけ、隙間部分は不織布で覆っておきます。
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もし途中で日が出て、トンネル内が高温になっても熱気は逃げるようにしてあります。これで雪・曇天対応、ちょっと晴れ間が出てしまったオプション付きになると思います。

冬菜とえんどう豆と低温対策

明朝の-8℃予想に備えて、久しぶりにハウスにATフィールド(あったか畑)を展開。つまり内張りカーテン。
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写真に映っている手前はスナップエンドウで奥は冬菜。年末にも同じくらいの寒さがあって、どちらも朝方は葉が凍りつくっていうのを経験しているので、それぞれ耐寒性はかなり高まっていると思われる。冬菜は露地でも越冬できるくらい寒さに強いので、通常ならば内張りカーテンは要らない。しかしスナップエンドウは寒さを経験したので耐寒性も高まっているかもしれないが、地面から離れた分だけ、地熱による保護が薄くなるため、凍害の危険があるのだ。

冬菜などのアブラナ科作物はそれ自体が耐寒性が高い作物だけど、越冬時の草姿は葉のみを展開させて茎は伸ばさずに、生長点は低い位置にある。それに対してえんどう豆は茎が伸びたら、生長点がどんどん上に上がっていってしまうのだ。放射冷却によって葉が凍害を受けるような冷え込みがある時、日中に蓄えられた地熱が夜中に放出され続けると凍霜害にならない。なるべく低い位置・地面に近いほど凍りにくいわけだ。えんどう豆の草姿はちょっと不利なのだ。

明朝の冷え込みは、今日の朝から分かっていたので、今日は昼前にマルチ内のかん水チューブで水やりをし、乾いてみえるところはジョーロで部分的に散水した。湿り気のある土は比熱が大きいので湿らせることで日中の温度を蓄えておくことができるのだ。
日中晴れたので一時的に換気したが、午後は雪雲が被ってきたのでハウスサイドは早めに閉めて保温した。夕方には内張りカーテンを展開。内張りカーテンは放射冷却を防ぐ効果、すなわちハウスの中から外へ向かって逃げる熱(赤外線)を遮断して内部を保温する効果がある。しかしカーテンさえ閉めれば自動的に保温されるってわけじゃない。保温カーテンが保温性を発揮するために、カーテンを閉める前にやっておくことがあるのだ。

光と地温と空気(風)と水、そして作物の組合せ、またその組み合わせるタイミング。どんな作物のどんな育て方の手法を使おうと、そこに常に自然の理はあるのだ。見えなくともそこに在るものに目を向けるかどうか、活かそうとするかどうかが自然農法というのだろう。無なんとか栽培をやれば自然農法なんじゃないよ。自然農法は農法ではなく、全ての農法は自然農法の一部なのだ。

トマトのタネまき

いよいよ2016年のタネまきが始まりました。2016年の・・・っと言っても、今日は旧暦では師走朔日でまだ新年ではありません。Happy village farmの農事は基本的に二十四節気と月の満ち欠けで見通しをつけて管理しています。普通のカレンダーも社会生活上は必要ですが、作物や畑とともに生活するなら、旧暦を意識のベースにおいたうえで、新暦も使うのがいいかなと思ったりします。

さてトマトのタネまきです。土は昨日から温めておきました。EM有機培土に赤玉土やバーミキュライトを配合して調整したオリジナル播種土です。温床のサーモは12℃設定にしておきましたが、朝9時半過ぎには30℃近くまで上がっていました。太陽サンサンありがたいです。ちなみにEM有機培土は昨年の使い残りですが、ニヶ月くらいに赤玉土とEM活性液を混ぜて湿らせて保管しておいたものです。夏の間に無機化してしまった成分の再有機化を図っています。
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トマト品種はオリジナルの「ゆめみそら」と新品種「あまつそら」。ゆめみそらは果肉が多く、果肉を噛むと甘さがにじみ出てくる滋味なる旨さの品種。あまつそらも果肉は多いけれど、どちらかとゼリー状の部分に甘さがあり、汁が多くてかぶりつくと甘っ!と分かりやすい味の品種。どちらもいわゆる完熟タイプの品種です。
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タネは1粒ずつ播いています。タネを播き終わったら、赤玉土+バーミキュライトを混ぜたもの(これも混ぜて湿らせて半年くらい寝かしてあるもの)で覆土します。促成培土だけど、1つ1つのパーツには熟成時間をかけています。土って適湿で静かに寝かしておくと、基本性能というか、安定性みたいなものがで出るような気がします。昆布や鰹節みたいなもの?
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赤玉土で覆土する理由は、1つは「重さ」。ピートモス培土はタネがえっこらしょって踏ん張るにはちょっと軽すぎるのです。踏ん張ると徒長しない体質になります。もう1つは、「タネが目覚めると、そこは・・・・赤玉土に囲まれた低塩基飽和度な土壌でした」っていう化学性環境をつくること。リン酸もないし、塩基も乏しい・・・・「こりゃまずい、何とかして生き残らねば・・・」ということでタネに内蔵されている各種の環境要素活用遺伝子、特に微生物共生系のスイッチが入るってことを期待しています。

播種後のサーモ設定は今日は20℃。電熱温床なので夜間も20℃が維持されます。タネの周りは芒種頃の地温。果菜類がギューンと伸び出す温度です。これは目覚めないわけにいかないでしょう。
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し、か、し、明日から0.5℃ずつ下げていきます。10日後(大寒)で15℃まで下げます。(普通は発芽まで22-23℃くらいで管理)。通常は5日くらいで発芽してくるところを10日かけて発芽させます。急いで発芽させるのではなく、じっくり根を伸ばし、自ら環境を見定めながら発芽することを促します。

トンネルかけて出来上がり。
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明日から気を抜けない苗管理の日々が始まります。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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