小麦播種

予定より1週間も遅れてしまったけれど、小麦のタネまきをしました。
小麦播種
品種改良している系統は5cm間隔で1粒ずつタネまき。中腰作業なので、腰に来ますなぁ。
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育種ピートンのタネとり

10月上旬に採果しておいたピートンに十分な追熟ができたので、タネを取り出しました。
ピートン種子とり1 ピートン種子とり2
追熟が進むと、果実に若干しわが出てきます(水分が少なくなるので)。タネの取りだしは果実を切って、新聞紙に落とし、干すだけ。干し上がると、タネは黄色っぽくなります。

ピートンは種苗登録品種なので、無断でタネの増殖や配布はできませんが、わたわたは、恩師で育成者でもある柳下登先生(東京農工大学名誉教授)に許可をいただいて、信州に適したピートンに改良すべく選抜とタネとりを行っています。2008年から取り組んでいるので、今年で4年、だいぶ寒さにも強くなったし、無施肥環境でもそこそこ育つようになってきたと思います。

来年は本家ピートンと比較してみたいと思います。

6次産業化の次にあるもの

自然農法センター研修生の視察研修2日目。今日は神奈川県愛川町の千葉康伸さんを訪ねました。千葉さんは土佐自然塾の3期生(2008年卒)で、その後山下農園で1年スタッフとして働いたのちに、出身地の神奈川県で就農しようと農地や地域を探し、今の農地・地域とめぐり会って就農しました。わたわたは土佐自然塾へ講義に行っているときから千葉さんのことは知っていて、とても目がキラキラとした青年だなーって思っていたし、就農前後の話も聞いていたので、今回神奈川の視察先を検討するにあたり是非視察したいと考えていました。多品目栽培や出荷方法などの具体的な技術ややり方などだけでなく、特に千葉さんの就農までの経緯でも、就農後の販売先とのつながりづくりなんかでも、とても千葉さんの心、正直にやっていくことや素直に物事や自分を見つめることがキーになっていると感じたので、視察を申し込んだしだいです。わたわたの予想を上回る、素晴らしい視察になりました。研修生たちの目がとても希望に満ちた輝きになり、わたわたも大きな収穫を得ました。

千葉さんの畑は多摩丘陵と呼ばれる低い山や台地の上にあり、数カ所にまとまっています。畑の場所により、温度や湿度、風当たり、霜の降りやすさなどが違うので、作物に合わせて使い分けています。
千葉さん1 千葉さん2
この土地に就農地を定めた最大の理由は「土」。表層腐植質黒ボク土で、黒土の深さは1m以上あるそうです。丘陵の上なので、圃場全体としては水はけは良い方なのだけど、土の性質でキメが細かく保水力が高いという土なのです。これまでの研修を通して、資材多投入型ではなく、小肥で緑肥による土づくりを基本にしながら、品質に納得のいくもの、きっちりと心を込めて作りきったものを出荷していこうと決めたと言います。

そんな土質と栽培方法にばっちりはまった野菜の1つがサトイモ。西日本ではあまり需要がないので、高知での研修時代にもなぜそんなにサトイモを?って不思議がられたそうですが、「関東人はサトイモが大好きなのです(千葉さん)」。そしてサトイモとニンジンは有機栽培で味に違いがでる野菜の代表とのこと(全く同意です。わたわたも里芋に目がありません)。そして、千葉さんのサトイモを食べると、リピーターになる人が多いそうで、ならばこそ、有機栽培の美味しいサトイモを食べてもらうため、多くの人に食べてもらえるような価格設定をしているとのことでした。サトイモは肥沃で保水力の高い土を好むので、ここの黒ボク土に堆肥を適量使って作るという栽培法は合っているし、さらに畑の場所も、台地のやや低い段を選んであり、適土・適地で無理なく上質なサトイモが得られていると思われました。作目・土地・栽培法が見事に一致していました。いいセンスです。ニンジンも作付け比率は高く、しかも品種と播種時期、栽植密度を組み合わせた細やかな作り方をしていました。

葉ものやキャベツ、白菜などの品種選びや栽培方法も、土佐塾、山下農園をはじめ、いくつかの研修や視察先の技術や情報をミックスし、本当に自分が売りたいものは何だろうかを軸にして組み立てられていました。

多品目栽培なので、常時いくつかの旬の野菜を取りそろえておく必要があります。葉ものでいえば、1つの播種時期の葉もの野菜で大きく育ち過ぎたものを無理矢理出荷するのではなく、適期の大きさのものが常にあるようにするために、播種時期を何段階か設定する工夫があったり、ニンジンではさらに播種密度も2段階で組み合わせて調整がきくようにするといった細かな工夫が多くありました。

畑を小さく区切って使うため手間がかかるため、夏の除草労力を減らすために太陽熱マルチも使っています。特にニンジンはコート種子を用いて1粒まきとなるため、初期生育で雑草競合させないために必須と考えられます。同時に土づくりや地力を落とさないための緑肥活用もいろいろと試行していました。
千葉さん3
これはエンバクと大根が混植状態になってますが、これは狙ったのではなく、緑肥がタネにまでなってしまったやや失敗な状態。でもこの播き時期の生育はすこぶる良い状況でした。根が直接エンバクと絡まなければ、かえって良い大根が出来るだろうと思われました。

いろいろ見させてもらい、話をうかがっていて、千葉さんの思考パターン、センスが何処から来るのかについて、わたわたは考えていました。

千葉さんの発想は、この野菜を食べる人、料理する人の目線で出来ています。サラダ用には株間6cmでやや細めに作ったニンジン、煮物などには株間8cmのニンジン。どちらの出荷もできるように、塩梅良く株間設定の異なる配分で播種をする辺り、ただニンジンつくって売ろうということではなく、美味しいニンジンをより相応しく届けたいという意図があり、それはこういう食べ方で食べたいという消費者として野菜を見る目を常にもつようにしていると思われるのです。千葉さん自身「いつまでも消費者の視点を失わないようにしたい」、そして「そのために必要な生産者としての努力を怠らないこと」を大事にしていると話されていました。

その視点は有機農業で就農しようと決めた千葉さんの原点であるな、そこはぶれないようにしているのだなと思うと同時に、農地についても、品目や出荷先についても、千葉さんのなかに特別なこだわりやがっちり固められた戦略や計画があって、それに従って取捨選択をしているのではないし、かといって人に勧められるがままに流されて来たのでもなく、その都度、出会いや選択を迫られる場面のなかで自分の原点を確認しながら、出会った農地や人や情報を通して、自分のやりたいことは何なのかを見出してきた結果が今の千葉さんの視点を育ててきたのだろうと思いました。


研修生たちは出荷調整や出荷先との関係について質問しました。
出荷調整は時間も手間もかなりかかるものです。千葉さんは、「調整の要らないことが理想で、調整しなければならないような作り方をしないことだし、そういう出荷先とつながっていくこと」と言います。

確かにキレイに調整した方が見栄えは良いが、その人件費を乗せると野菜が高くなってしまうし、出せる量がその手間によって制限されてしまう。高い野菜を売りたいのかと言えば、そこそこの値段でなるべく多くの人に食べてもらいたいというのが願い。だから、ある出荷先にそのことを正直に伝えた。そうしたら、簡単な調整で出荷できるような話になったし、その出荷先の方で個包装やラベルつけまでやってくれる体制も出来た。レストラン出荷の方でも、保存して使いたいのだから、こういう簡易調整で十分だよという話し合いができ、お互いにメリットがある最適な出荷ができるようになったと。そして出荷先の方々が言うことは、「こっちは任せてもらって、千葉さんは良いものを作ることに専念して下さい」だったということでした。

出荷先の方が千葉さんに代わって商品説明をするってあり方。出荷形態や調整方法が話し合いのなかで最適に決まってくる。そして生産者に、良質な農産物の安定供給を頼むっていうあり方。

はてさて、これは元々の市場経済の原点じゃなかったけ?
市場(いちば)のもともとは、農家が農産物を持ち込み、それをバイヤーや仲卸が買い付け、その人たちが優れた商品知識を持って、その産地の情報をつけて流通させ、その情報を八百屋さんや料理店さんは引き継いで、買う人や食べる人にその農産物が伝えられていた。それぞれのフィールドでそれぞれはプロとして役割を担い、信頼のなかで情報と農産物がともに流通していた。それが市場(しじょう)経済が発達し、今のように安けりゃいい、中身が本物が疑わしいとなるに至って、農家はただ作るだけじゃダメだぞ、上流から下流までに出来るだけ関わること、セルフプロデュースできることが重要だって流れになったのだろうと思うのです。

今、農業界や農政は、ただ作ればいいっていう時代はもう終わった。これからは何をどう作ってどんな売り方をするのか経営戦略を立てることを目指さねばならないぞ。可能なら加工や販売部門を含む六次産業化も視野に入れようっていうパラダイムになっていると思います。

これはこれで正しいのでしょう。
市場経済が発達した結果、信頼や人で成り立っていた経済の前提が崩れ、規格やシステムに人が飲み込まれてしまったのです。規格さえ合っていれば誰でもどこの産地のものでも良くなったから産地間競争も出来るのです。それがエスカレートした結果、人に付随していたモラルや信頼が失われたから第三者認証やISOが必要になったわけですね。その中で人を信頼するを取り戻すには、産直のような提携型の流通、市場外流通であったり、自己認証のようなものを設定することだったりするわけですが、それはもう一度、流通のなかにどこの誰がやっているを再設定する必要があるってことです。市場経済化・一般化・規格化のなかで取りこぼされてしまう個性をあえてつけることを少し前までは差別化と呼んでいました。しかしその差別化がさらに一般化してしまっているのが現状で、差別化とは何であるのか、単なる売る宣伝手法ではなく、そもそも何に価値を見出すのかが問われているのが今だと思われるのです。

わたわたはさらにその先がずっと気になっていました。また今のパラダイムのもとで、法人化や総合サービス業化、六次産業化を目指すというのは、脱農家の方向に見えます。経営者として情報収集をして、戦略や中期計画を立て、情報発信もしていくことは、経営者としての役割や計画立案が重要になればなるほど、そのための時間が必要であり、その方針や計画に対する達成度が目指すものになっていくことを意味するでしょう。計画といっても農業は不安定要素が大きいから、リスクをどれだけ見積るかっといった手法が用いられていくでしょうし、この方向はベンチャー企業のように、経済の荒波のなかをいかに巧みに切り盛りしていくかって方向だと思うのです。

わたわたは、そういう風潮があるなかで、もし農家として踏みとどまるとしたら、それは一体どういう農家なのか、どんな周りとの関係において、それは許されるのかが気になっていたのです。そもそも農家は経営者でもあり、技術者でもあり、労働者でもあります。経営って何なのか。営みを縦(経)につなぐことが経営であるとすれば、農業は1年で完結するものではなく、土も技術もそもそも積み上がるものであり、経営です。企業的でなければ経営とは呼べないということはなくて、本来、農家でいるだけで経営なのです。農業経営の本分、基本の基本は、農家としてあり続けることだと思うのです。

千葉さんの事例は、何を意味するのでしょうか。

千葉さんは50ページにも及ぶ就農計画を立てて役場に提出するなど熱心に念密な計画を作成したものの、その計画通りに俺の夢を実現する!っていう猪突猛進型で来たのかというと売り先や支援者との出会いによって今のスタイルになったのであり、その計画はむしろ見通しを立てるトレーニングであったのではないかと思うのです。そして出会いの中から、独自の出荷販売の形態が出来上がってきたのは、実際に就農し、出会いの現場現場で、様々な交渉や情報交換、その都度の選択を経て、自分の農業のスタイルを1つずつ築き、自分の原点にその度に気づきを得てきたのではないかと思うのです。

だからこそ、正直にシンプルに、農家として良いものを作りたいを表現したし、それに応えられる仕組みが出来上がった。千葉さんの思いだけでなく。業者さんやレストランの関係者など皆の思いがつながって、みんなのための新しい流通が出来た。これを最初から経営戦略として計画すること、話し合って出来上がってくるものを計画に組み込むことは不可能でしょう。出来上がって後から見てみれば、それぞれの立場・持ち場でみんなが出来ることをやってつながっている。そうしたら、みんなが満足できる最適な組み合わせになった。

農家が良品安定生産に取り組むのはある意味当たり前ですが、そのモチベーション、動機の出所が違うのです。売れればいいじゃない。つながりのためにつくる。流通業者や販売業者もしかりです。やることの内容が大きく変わるわけじゃないが、位置づけが変わるのです。既存社会あるいは過去のいろいろなシステムがパーツとして組み込まれ、新しくなる、最適化されている。そこで農家が農家としてあり続けることができる。周囲と人たちとの関係のなかで農家として活かされている。役割として栽培に専念することが農業経営になることができている。
わたわたは一つの解答を得たと思いました。

農業の六次産業化や法人化は、社会の隅々まで規格化・情報化が進んでいく社会の動きが、農業にも及んできたなかで、手法としての差別化を超えていくこと。個性を売りにした経営展開を図ることだと思います。経営者視点というのは、自らの農業経営や農家生活全体を見渡す・把握するという意味で基本でしょう。

そのうえで何が戦略として大事かというと、予め計画できない展開があることを認識すること、むしろ農業者としての自分の役割は何であるのか、その都度、農家たる自分がどんな役割をしていくのかは動いてみないと出来てこないことを知るということだと思います。実績や情報分析に基づく計画立案は、イメージ力のために、見通しの力をつけるために必要なものであって、本当に必要なものは動いて初めて解ることに対する「覚悟」や「姿勢」だけだと思うのです。

それぞれの分野でプロ意識を持つ当事者らが個別の案件ごとに正直に話し合い、それぞれ思いや原点を見出すとともに最適なつき合い方をみんなで見出していく社会は、個人の企みが競争する社会、何でも情報化し発信すればいいという情報化社会を超えているでしょう。

個人と個人が出会いつながることは、偶然ではなく出会うべき理由がある。つながりを築くことでそのことには気づくのです。きっかけとして情報化はこれからも役立つとして。単なる短期の経済効率を最適化するのではなく、関わる人の心の満足度を高める社会、個性を大切する社会が情報化社会を超えた最適化社会だと思うのです。情報化社会で個性を発信し、情報を集めるために必要だったツールが「検索」だったとすれば、最適化社会で必要なツールは「正直」でしょう。情報化社会のテクノロジーはそのまま引き継がれつつも、なぜその情報が必要であるのか、どういう精神性・スピリチュアリティのもとに発信やつながりを持とうとしているのかが重要になると思うのです。自分の正直が明確で、相手を思いやることができたときに最適化が可能になります。

今回の視察の数日前、こんな情報を得ていました。オムロン創業者・立石一真氏が1970年国際未来学会で発表した未来予測理論(SINIC diagram)です。
SINICdiagram.jpg
これが1970年に出来ていたこと自体すごいことと思いましたが、今回の視察でわたわたの中でこの理論が現実とつながりました。
農業社会は楽市楽座どまり。手工業社会には常設市場と卸業が成立。工業化社会で市場経済が成立し社会システムが誕生するも主役は人間。機械化社会・自動化社会の中で人がシステムや情報に飲み込まれる。情報化社会となって人の作り出す価値の本質にフォーカスが当たるようになる。最適化社会は既存システムの多くが見直され、必要なシステムがその都度作られる。自律社会はどこでも人の知恵が集まって、必要なことが自主的に運営されていく社会でしょう。今、この図の最適化社会にはいっていると思うのです。見通しはもつが、結果を所有しない。思考トレーニングとしての計画、やること自体が変わるんではなく、位置づけがかわる。時代の資産は受け継がれ、より高次に再配置されていくのです。そしてその方向性は確実にひとりひとりの思い、スピリチュアリティの大事さが認識される方を向いていると思われました。

所外視察研修1日目

自然農法センターの研修生6名を引率して、神奈川の有機農家を訪ねる所外視察研修に行ってきました。1日目は小田原を中心に様々な有機農家が集まって共同宅配や広報や消費者交流などを行っているあしがら農の会。その代表をつとめる松本邦裕さんの「なんくる農園」(小田原)、隣の二宮町で炭素循環農法に取り組んでいる「ぽんぽこファーム」さんを訪問しました。

なんくるとは、琉球言葉の「なんくるないさー」=「なんとかなるさ」から来ています。松本さんは小田原出身(非農家)ですが、若い頃に沖縄で働いていて、沖縄の好きな言葉が何とかなるさ、前向きに行こうというなんくるないさーなのだそうです。松本さんは新規就農するに当たって、自然農法でやろうと決め、12年前、自然農法センターでも波田で3ヶ月、千葉で1年近く研修をしました。波田で研修していた時代に当時わたわたのいた部署で研修したということもあり、その後、あしがら農の会にも3年間ほどわたわたは講習にきていたこともあり、いろいろと情報交換はしてきました。とはいえ、今回の訪問はわたわたにとっても4年ぶりくらいになりました。
なんくる農園1
なるべく緑肥を使って外部投入を出来るだけ抑えて回していくというのが、なんくる農園の特徴です。履歴の浅い圃場では雑草に負けてしまうこともあるものの、しだいに作柄が良くなっていき、あまり極端な害虫による虫喰いがなくなっていく様子が分かりました。
なんくる農園3
この畑は前年冬から春に緑肥として使っていたクリムソンクローバがタネをこぼして雑草化していますが、小松菜が明らかに優先していて、小松菜とクローバでそれ以外の雑草を抑えてしまっているので無除草で出来ています。
夏にソルゴーを作付け、その後作で無施肥栽培が基本です。虫喰いはゼロにはならないけど、大被害も出ない生態系が出来て来つつあると思われました。

こちらは新しく借りた2年目の畑。
なんくる農園2
沖積土で粘土がそこそこあるわりに水はけは良いので、土を盛り上げるジャガイモは良さそうです。葉ものには草丈が出なかったり、アブラムシが出やすいなどの作りにくさがあるらしく、下層土が硬いためかと思われました。またリン酸肥沃土も堆肥などで高めやすい土質ですが、まだ履歴が浅いためかニンジンもやや苦戦気味でした。緑肥でうまく回すためにも、一定の化学性補正や地力を高めるための堆肥利用はやった方が良いと思われました。

お昼ご飯は、小田原市内であしがら農の会の野菜をつかった野菜レストランでいただきました。菜食カレーです。
菜食カレー
生姜が効いていて、粒マスタードを使うなど、ぴりっと辛いけれど長く後を引かない辛さで、サツマイモの甘味と野菜の旨味ですっきり美味しいカレーでした。


午後から二宮町の「ぽんぽこファーム」中村さんを訪問。中村さんは炭素循環農法に取り組んで3年目。ようやく今年結果が出始めたといいます。
ぽんぽこファーム1
炭素循環といっても、方法はいくつかあり、中村さんの主な方法は剪定枝チップを4,5t/10aを年間3回ほど敷くというやり方です。昨年秋から今年の冬頃にかけて、炭素循環農法に取り組む農家さんたちの研鑽で、いかに畑の深いところまで空気を入れるかが重要だという認識が高まり、圃場を囲むように深さ80cmや1mの溝を切ってしまうという方法を試したそうです。
ぽんぽこファーム3 ぽんぽこファーム2
こんな溝です。ちょうど重機を借りることが出来たので掘れたそうです。
溝を設置すると、今まで炭素資材をどんどん入れていてもなかなか作物生育が良くならなかった畑の様子が変わり、オクラやモロヘイヤ、サンサイなどがどんどん採れるようになったそうです。まだオクラは元気でした。

話を聞きながら、わたわたは土を観察しました。確かに糸状菌(おそらく担子菌類)がたくさん繁殖していました。多様な担子菌類というより、剪定枝チップが好きな特定のいくつかの菌種がチップを占有している感じでした。また明らかに土が暖かく、かるく発熱している感じでした。この温度だとフトミミズは住み着かないはずです。食菌性のササラダニやトビムシは少しいましたけれど、刈草や藁を敷いたのと同じようには増えていないと思われました。土の表面で剪定枝チップ堆肥を連続して作っている感じです。発熱するような状況だとトビムシも入らないのかもしれません。冬期に地温が下がると繁殖するかもしれないですが。
年間10tの剪定枝チップ、加里は0.1から0.2パーセント程度でしょう。石灰は0.5パーセントくらいあるかもしれません。成分量で10kgから50kgくらいまでの範囲。表層5cmの土壌に入ると、そこのCECが10me/10a・5cmあるとすれば、その60%が石灰飽和度のキャパシティーとすると、6me/10a・5cm。これは石灰(CaO)168kgに相当。加里は加里飽和度上限10%とすると、1me/10a・5cmだから加里(K2O)47kg。もともとの土壌が塩基飽和度50%程度だったとすると、3年くらいつづけると塩基がキャパオーバーしてくるかもしれません。しばらくは深耕でしのげそうですが。

このまま炭素資材が年間10tも入れ続ける必要があるのかどうか、未来の姿はまだ未定とのことでした。
ミネラルの蓄積についてだけでなく、窒素についても、どんなに炭素率の資材を入れても、それを無機化させる系が発達していけばどこかで放出が始まるので、ずっと無機態窒素が少ない状態というのが維持できるかも分からないし、生育の改善は結局何らかの無機態窒素の利用経路が出来た結果なのかもしれない。うまく作ることができるようになったのが溝のおかげというのは、その通りなのかもしれないし、違うのかもしれない。従来の科学では説明できないのかもしれないけれど、従来の科学でまず検証してみていないのかもしれない。

まずはやってみる、出来るようにするというのは正しいとして、出来る兆しが見えてきたのなら、次のステップ、共通の理解ができるようにする検証がいるなと思われました。

野菜洗い場の設置

今日は朝から土木工事。秋野菜の出荷調整のために野菜を水洗いする水場を使いやすい場所へ移設しました。
外の水道のある場所は、狭くて使いづらく、また家の外灯の明かりが届かないので、夕方薄暗くなると作業が困難だったので、作業スペースのとれる場所へ移設です。そこは雨水を貯めて利用する手押しポンプもあるので、用途に合わせて水道水と雨水を使い分けできるように考えました。ついでに明かりも設置しようということで、防水ケーブルを引いて、人感センサー付き防雨ライトを設置。これで夕方でも手元ばっちり明るいです。
水場の移設とライト設置
今のところ、ホースですが、そのうちちゃんと立水栓を設置する予定。できればシンクももっと使いやすいものにしたいです。

夕方は早めに作業を切り上げ、結婚記念日&わたばーすでいなのでわた家ミニお祝い会。豪華にチーズホンデュしました。チーズもつかってますが、百万石カブをひたひたの水で茹で、白ワインと塩と香辛料で味付けし、豆乳と小麦粉を加えてブレンダーにかけたカブポタージュで伸ばしてあるので、チーズを1.4倍くらいに伸ばしています。たっぷり使えてかぶの旨味も加わって美味しいのでした。
チーズホンデュ
自家製パンにつけて食べて美味しいのですが、今日は生パスタ(フィットチーネ)を買ってきて茹でて、絡めてみました。もう言うことなしでした。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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