fc2ブログ

研修

24日から今日27日まで島根県職員のNさんが自然農法センターで研修をされました。島根県はここ数年かけてしだいに有機農業を含む環境に優しい農業に力を入れてきていたところでしたが、今年から本格的に有機農業も振興していこうということになったとのことです。昨年は水稲担当のMさんが研修され、今年はNさんが研修に来てくれました。
うちの試験場でも島根県でも水稲の有機栽培は技術開発が進みつつあります。それに対して野菜はまだまだ手探り状態、どこいうスタンスで技術開発に取り組むかを決める段階です。うちの試験場でも何年か前にだいぶ議論をして、やはり「育土」あっての自然農法であり、育土に応じた有機栽培技術という視点が技術開発の基本になるだろうという結論にいたっています。今回の研修でも、いくつかの作付け体系を実際に見てもらいながら、育土とは何か、どう捉えているかを伝えさせて頂きました。また最終日の今日は、野菜コースの研修生も含めて、有機農業の普及についての意見交換。研修生からもいろいろな話題が出て、良い情報交換の場になりました。
島根の有機農業に期待することは何ですか?という問いかけに対して、わたわたは次のように答えました。
「日本の国つくりは出雲の国から始まった。出雲で生まれた村づくりが日本の津々浦々に広がり、国のもとになったのだと思う。信州の神さま諏訪大社も元は出雲の神さま。今、島根から有機農業の振興が図られること、それも農家とともにそれぞれの地域の特色に合わせて作っていこうという進め方、農家や行政がそれぞれの役割を果たしてつながっていくやり方というのは、再び国つくりの元が出来ていくことなのだと思う。そこに住む人々が積極的にかかわると多様な発展があると思う。そのどれもが島根モデル。1つのやり方でなく、多様性の有機農業モデルは各々の地域同士がまた刺激し合い、違いを認め合って、さらに良い循環を作り出していくと思う。今までの有機農法や自然農法というのは、流派ややり方の違いで分裂を繰り返してきたが、これからは違うからこそありがたい。自分たちと同じように他の方法も尊重するって形になっていくと思います。それには関わる人たちが、自己主張をし合うのではなく、何のために集まっているのか、この地で共に生きていくということの意味をその都度確認する機会、共感を生む場をつくっていくことだと思います。私も出来る限りの支援をしていきたいです。」

今回の研修、Nさんにも勉強になったと思いますが、わたわたたち職員にも、普段やっていることや考えていることを普及員・技術者に伝える研修になりました。ありがたいことだなと思いました。

しまねがいど
スポンサーサイト



カレンダー

06 | 2012/07 | 08
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

わたむすび

最新記事

プロフィール

わたわた

Author:わたわた

わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示

カテゴリ

月別アーカイブ