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窒素

化学肥料の窒素はいかんのか? 

これは区切りをどう見るかで答えが違うだろう。天然鉱物が原料のリン酸や石灰などと異なり、発酵残さや畜産廃棄物由来の有機物を原料にしたものでない限り、化学肥料の窒素分は100%化学合成なので、空中の窒素ガスを直接アンモニアに変換したもの。アンモニアから尿素態窒素や硝酸態窒素などが作られている。植物生長の制限要因として重要な肥料要素は窒素なので、窒素肥料を与えると、作物は容易に大きくなる。畑土壌に施された窒素肥料は、尿素もアンモニア態を経由して、最終的に硝酸態窒素になる(水田はアンモニア態で止まり、そのままイネや水生植物が利用)。作物に吸収された硝酸態窒素は作物体内で、糖と結合してアミノ酸となり、タンパク質となって植物細胞が増殖したり、1つ1つの細胞が大きくなることに使われる。問題は作物が利用し切れないほどの窒素肥料を与えた場合、植物は窒素が大好きなので、どんどん吸い、大きくもなるが、体内では他の細胞構成成分とのアンバランス、特に糖(炭水化物,C)とのバランスが悪くなり、炭水化物が相対的に不足し、窒素分(タンパク質になりきれない中間的なアミノ酸やアミン類、亜硝酸など)が相対的に多くなる。いわゆるC/N比が下がる。こういう時、農産物の品質は植物というより動物の肉に近くなってしまう。

植物なのに肉に近いC/Nということは、結果、腐りやすく、未消化の窒素成分があると苦みが発生したりする。また土壌中には通常はあまり潤沢に窒素分がないことが普通であるが、肥料として大量の窒素を入れると、土壌生態系の生き物たちやその地下水が染みこんでいった先の生物に有害な硝酸態窒素濃度となり、生態系破壊になることがある。
自然には調節機能があるので、環境中の窒素過多を補うために生態系は雑草や病害虫を発生させるとも言えるのであるが、人間はそれを除草剤や農薬で止めてしまうので、結果、農産物に不健康な成分が残ったままとなり、土壌や環境の循環機能が弱まってしまうことになる。こんなところが目に見える世界で問題になるところ。

しかしこれが本当に問題なのかと言えば、地球全体の調和から言えば、人間が物質循環を乱し、調節機能に干渉している結果として環境問題や病虫害、腐りやすい農産物を生み出しているので、これもバランスをとった結果とも言えるのだろう。地球全体、長時間軸でみれば、問題事ではなく、人間に相応しくバランスしているとも言える。
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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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