心と微生物

今日もわたわたはEM撒布でした。まず東松島市の保育園へ行き、遊具や園庭に撒きました。そこは海からの津波が直接ではなく、用水路や小河川が逆流して、泥が上がったところでした。床下浸水から床上ちょっとくらい。泥の厚さは多いところ5cmくらいあったでしょうか。臭いはそれほどきつくないけれど、街中がじめっとしていました。またこれが乾くと細かな埃となることが予想されました。大きな片付けは済んでも、埃が落ち着くのは時間がかかりそうです。土着の土壌微生物が活動し、粘土鉱物と結合したら飛びにくくなるし、もし埃を吸い込んでも、それは元もとそこにいる菌だから、害は少なくなるかも。保育園だけに子どもたちのことを想いながら丁寧に撒布しました。

次に重油を被った被災地へ2回目の撒布作業に行きました。泥出し隊では、男手による泥出し作業とともに、女性隊員による食器の洗浄や整理をお手伝いしていました。女性隊員はおばあさんの食器洗いを手伝っていました。

5/8の1回目撒布時にヘドロ汚れに対してはEM活性液に漬け込んでから洗い流すようにアドバイスしていました。EM活性液をたっぷり提供しておいたので、それを取り出して水洗いしながら食器を仕分けていました。後で聞いた話では、女性隊員は、1枚1枚のお皿の思い出を聞きながら仕分けていたそうです。こちらが何か言うのではなく、話を聞くことで、おばあさんと心が通じ合っていくことが分かったそうです。何十軒、何百キロのヘドロを掻き出すという作業をこなす支援も大事ですが、こうした心の交流を通した支援活動は、我々のグループだからこそ出来ることではないかと感じました。

そんな心が通う関係の場は、共存発酵の世界です。その日、撒布現場周辺のヘドロが乾き始め、泥まみれの米が緑色の妖しい腐敗色ではなく、茶色の堆肥のようなボカシのような色になっているところを見かけました。黒一色の中に確かに自然の回復の兆しがありました。人の心の回復と共鳴していたのかもしれません。

このお皿片付けは5/11も行い、女性隊員が「明日帰ります。ありがとうございました。」と言った時には、おばあさんは泣きながらお礼の言葉をかけてくれたそうです。善意というのは人の心を解し、人と人との心の交流、つながりを再生させるものなのでした。
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塩害対策へ同行




5月9日はEMを使って塩害対策をしようとしている団体の人たちと同行し、塩水を被った水田を使った試験圃場の選定につき合いました。最初に簡単な打ち合わせを行いました。打ち合わせで、その団体の技術部門のリーダーであるF氏は、国が塩害対策として考えている石灰資材の大量撒布によってナトリウムを追い出す方法を批判していました。それに対してEMを使う方法というのは、EM活性液を徹底して使うことによって塩分除去やヘドロ分解は可能であるという話でした。根拠はEMの開発者であるH先生やその指導下にある企業が出している事例データでした。その企業が作成したと思われるマニュアルの通りにやれば間違いないというスタンスなのでした。

わたわたはあまりコメントしないつもりでしたが、何より大事なことは、その試験を受け入れてくれる農家さんが困らないことが一番だなと思っていたので、国の方針も一定の科学的根拠に基づいており、理解できる。EMを使うとECが下がることも事実である。石灰を使う区とEM利用とを組み合わせた区も設けたらどうだろうかと提案しました。F氏は、EMに効果があることが示せなくなると困るので、そういう中途半端な試験はしない。目的はEMの効果を示すことだと言い切っりました。私は目的はEMでなく農家支援だろうと言いたくなりましたが、F氏の発言も、その元もとは善意によるものであろうから、その熱意は汲むとして、ここは現場での農家との話し合いの中で農家側に立ったアドバイスに徹することにしました。

そして農家さんへ向かう車内で祈りました。
「この人の善意が活かされるために、今、この場はあります。私は今のこの場と一体となって、この方の善意を活かすために働きます。全ては結びの神さまの働きとともにあります。」

その後、北上川北東側で47町歩を耕作する農家(生産組合)を訪ねました。
4月上旬にF氏らは一度訪れて、ECが3~4であることを確認している水田がありました。その当時、暗渠から出てくる水も塩分濃度1%あったということでした。

そして今回改めて確認するとECは表層土で0.5~0.7まで低下していました。地下20cmのところではEC1.0~1.5程度でしたが、この後に入水・代掻きをすればさらに大幅に低下することが予想されました。

わたわたは、F氏らがEC測定をしている間に農家さんから耕作履歴をうかがい、畦草の観察をしていました。農家さんによれば、その地区はもともと北上川の浚渫土砂を入れて基盤整備してきた砂質土壌であり、浚渫土を入れると、数年間は塩害が出ることを経験しているとのことでした。ECについても土地改良区や農政事務所からの調査結果も入っており、代掻き後に最終判断すれば良いと冷静な判断をされていました。4月上旬に問題だった圃場は前年は転作ダイズであり、サブソイラも入れていました。そして暗渠もしっかり入っており、抜け出てしまうのではないかと話されていました。

わたわたの観察では畦草の大半が塩害で枯れていましたが、すでにイネ科(フェスク類やペレニアルライグラスなど)は完全に復活しており、キク科雑草も萎れは見られず、クローバーの生き残りは多少葉の萎れがあったが、ハルジョオンが生え始めるなど植生が全体に戻りつつある感じを受けました。

そして、イネ科>アカザ科>キク科>マメ科>アブラナ科の順に塩害に強く、植生を見ることで塩害や回復程度を判断できそうであることに気づきました。

ECは思いの外低下していましたから、F氏は暗渠が効いたに違いないと力説していました。結局、その水田でのEMによる塩害対策試験は中止になりました。

畦や土手には暗渠はなくとも植生が再生しており、ECを測定する前に、現地の自然と農家さんの経験を聞くべきだなと思いました。

その後F氏らと昼食をともにしましたが、F氏は相変わらず暗渠が効いたんだと何か自分を納得させるように呟いた後、
「でもまぁ、塩害がなくなりそうで良かったよね」と発言しました。
そして、
「今日は朝からずっと頭痛がしていたのだけど、治ってしまった。変だなぁ。」と首をかしげていました。

それを聞いて、わたわたは可笑しくてたまりませんでした。結びの神さまはやってくれたのでしょう。F氏の表面意識はEMの威光を世間に知らしめることに固執してしまっていても、元々は農家の力になりたいという潜在意識レベルでの願いがあったのでしょう。その願いが適ったわけですが、本人の自我意識では気づかないのです。頭痛の原因は潜在意識が正しく表面意識に反映されていないことによるものでしょうから、潜在意識レベルでことが成ってしまえば、頭痛のタネが消えてしまいます。単純なカラクリなのに、それに気づかないのですね。

以前のわたわたなら、農家さんのためにならないと言って、F氏らの考えをコテンパンに論破していたかもしれません。しかし今はカラクリを知っているので、カラクリを司るところへ情報をつなぎ、そのもとでの自分の働きを決めることができます。自分で背負い込むのではなく、流れを客観的に把握し、役割を果たせば、大抵のことは問題ごとにならない。そんな風に思いました。


昼食後、JAを訪ねました。JA担当者とともに2圃場で塩害対策試験を受けても良いということで打ち合わせと現地確認を行いました。JAとしては国の示した緊急対策の3回代掻き(代掻きと落水を3回繰り返し、3回目の代掻き後のEC0.5以下なら田植えOK)は大変な手間であり、ECを流し込むことによって、代掻きが1回で済むなら、農家に選択しとして示したいという考えでした。そしてEC1.5~2.0の圃場2箇所を選定してあったので農協担当とともに出かけました。

1つめの水田30a沖積土:4/8測定ECは2程度。ここは表層土0.5まで低下していました。地下15cmで0.9でした。

2つめの水田10a火山灰土:4/8測定ECは3程度。表層土1.0まで低下していました。

いずれもECは低下していましたが、これら2圃場では試験を行うことになりました。1つめ水田では最も塩害に弱いペンペン草が生き残っており、今後代掻き後にはほとんど塩害は出ないであろうと思われました。2で少し傾向はみれるかなと思いましたが、大きくは塩害にいたらないでしょう。

現地確認時にJA担当者から13日にEM活性液を水田へ入れるという連絡を農家にしてあるとのこと話が出ました。


そして、JAを後にしてF氏らの打ち合わせ・・・。
F氏は遠方の人なので13日は来れず、他のメンバーも水田への流し込み作業は未経験だったのです。これではカッコがつきません。さらに代掻き時投入のEM活性液は200L/10aであり、①800L、②200L必要で、EM活性液は前もってどこかの業者から仕入れるとしてもタンク、保管場所、移動手段、流し込み指導を誰がやるのかが決まりませんでした。困惑していました。

わたわた、農家さんは困らないだろうことは確認できたので、何かお願いされる前に早々と帰って来ました。結局の結論は分かりません。

F氏らのグループは、自分勝手な言動が目に着きました。
わたわた、移動中の車内で、代掻き方法や手順が変わるということは、作型がずれ、苗作りから水管理までいろいろが変わることになる。別の場所で作ったマニュアルと現地の作型がずれていれば、農家はやりたがらない。自然に合わせる、農家の実情に合わせることが技術移転の要であると説明したのですが、そんな理屈でなく、EM撒けばナントでもなると言いたげでした。

彼らには、自分の思惑と異なる自然の反応、農家や田畑や畦草に学ぶという姿勢が見られません。圃場の当てが外れ、JAからの要望に当惑する流れの悪さは自らの姿勢が招いていると思いました。

この仕事はEM班としてはやや番外編でしたが、EMを扱う以上、こうした団体ともつき合って行かざるを得ないことでしょう。巻き込まれれば農家さんに迷惑がかかるし、かといって喧嘩しても意味のないことです。EMをめぐるグループ間の微妙な組織関係を頭に入れた対応が要求されるでしょう。
これもわたわたならではの役割をいただいたのだなと思いました。

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わたわた(いしわたかおる)です。料理と野菜を育てることが大好きです。何気ない日常も全てこの地球の表現の1ページ。生命と進化の星、地球を表現すべく、日常の1つ1つに心を込めて「生きる」をやっていきます。

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